約 3,409,525 件
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/547.html
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 作品情報 2枚 女勇者 女戦士
https://w.atwiki.jp/aniwikigalaxystar/pages/824.html
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 1988年(昭和63年)2月10日にエニックス(現在は、スクウェア・エニックス)より発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲーム。 その後、リメイクとして1996年(平成8年)に『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 更に2000年(平成1212年)に『ゲームボーイ ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(ゲームボーイカラー専用)』が発売されている。 2009年(平成21年)より携帯アプリ版も配信されている。 2011年(平成23年)9月15日発売の『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に、FC版およびSFC版『I』『II』と本作を含めたロト三部作が収録されている。 世界設定 本作は第1作『ドラゴンクエスト』第2作『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』と本作は、共通して「アレフガルド」という国が登場しこの3作は「勇者ロトの伝説シリーズ」「ロト三部作」「ロトシリーズ」と呼ばれる。 3は第1作よりもさらに昔の時代の物語となっており、本作の数百年後の物語がアレフガルドを舞台にした第1作、となっており更にその100年後が『悪霊の神々(ドラクエ2)』となる。 本作の設定 魔王バラモスを倒すまでは、全2作とは異なる世界が舞台となる。 地形は、現実の地球の世界地図が元になっていて、この世界は球形になっている。 バラモスを倒すと、「アレフガルド」のある別の世界が舞台となり、本作の世界は2層構造となっており、ここでは勇者たちが生まれ育った世界を「上の世界」と呼ばれている。 ちなみに「アレフガルド」と両世界間は呪文「ルーラ」などで行き来することができる。 上の世界は主人公たちの住む世界であり、魔王バラモスによって支配されようとしている。 アレフガルドは太古の昔に神々による審判から選ばれ、上の世界から移住してきた者の末裔が住む新世界で、精霊ルビスが統治している。 主人公たちの住む世界より下の層に位置し船で外海へ出られるが、外へ行くことや周回(世界一周)を行うことはできず、アレフガルド大陸以外の『ドラゴンクエスト2』で見られた地域は登場しない。 リメイク版では、ラスボスゾーマを倒すと竜王女の城、城内の奥にある光に入ると「天上界」へ行けるようになる。 ちなみに謎の塔の中間地点にゼニスの城というのが登場する。 ちなみにドラクエ6にも同名のゼニス城(後の天空城)が登場するが中身は全く別物である。
https://w.atwiki.jp/akaitsubasa-dq9/pages/37.html
グビアナ 地下水道 カルバドの集落 狩人のパオ ダダマルダ山 カズチャ村 狩人のパオ カルバドの集落 エルシオン学院 エルシオン地下校舎 ナザムの村 魔獣の洞窟 竜の門 ドミールの里 ドミール火山 ドミールの里 ドミール火山 グビアナ グビアナ城2F玉座付近の男性と会話、はいを選ぶとイベント進行。 1F沐浴場前廊下の侍女と会話。 城下、城西側の日陰にある木のそばでしぐさ「はくしゅ」 出てきたトカゲを捕まえる。 2Fの大臣と会話。 1F沐浴場前の女戦士と会話。 屋上の釣り人と会話。 水路を調べるとイベント。 井戸を調べて地下水道へ。 宝箱 錬金レシピ 場所 ゆびわのお守り 南西の民家本棚 たまはがねの防具大全 城1F北東の部屋本棚 せいれい文書 城1F北西の部屋本棚 カンタン!飛び道具 城1F北西の部屋本棚 武器と人間 城1F北西の部屋本棚 まほうのカギ 城の屋上水路南側にある隠し部屋 クエスト 開始場所 028 グビアナ南西の看板を裏から読む 029 グビアナ南西詰所1F新兵 030 同2Fナイゲル 031 ダンスホールファルコ 033 グビアナ城内本棚 106 屋上パスリィ 107 Lv15以上のパラディンがいる状態でパスリィ 地下水道 B3Fでアノンに話しかけるとボス戦 ボス:アノン ふりおろす・おたけび・かえんのいき・はげしい炎 炎耐性のある装備、プラチナシールドやレッドタイツを装備しておこう。 ふりおろすの威力が高く(グビアナの装備でも60~70程)、おたけびで行動不能になる事もあるため、 余裕をもって回復させておこう。 風・雷・土耐性、氷系が弱点の他、ドラゴン斬りが有効。 ルカニは効きづらいが、ぶきみな光やマジックアローは効きやすい。 炎耐性はないため、全員ファイアフォースを覚えて使うのも有効。 勝利後イベント、自動でグビアナ城へ戻る。 メモ 魔法の鍵で開く部屋の階段を降りるとマミー部屋 宝箱 錬金レシピ 場所 たまはがね武器全集 B1F本棚 青 B1F せいれいせき B1F ミスリル鉱石 B2F(魔法の扉) B1F(最後の鍵) 青 B2F 青 B2F 小さなメダル B2F 魔法の盾 B2F グビアナから北の大陸のカルバドへ。 グビアナから上にある細い海路途中にある細長い場所へ下りるとヤハーン湿地。 そこから北へ向かうとカルバド大草原。 平原中央付近にある集落へ。 クエスト 開始場所 037 グナビア大陸東側の小島にある井戸の中 104 バトルマスターLv15以上がいる状態でアシュバル地方東側の小島 カルバドの集落 北西のテントで族長と会話。どちらを選んでも展開は同じ。 外へ出るとイベント。 フィールドへ出て北側にある集落へ。 狩人のパオ 北側のテントのトビラを調べるとイベント。 南側のテントでナムジンと会話。どちらを選んでも展開は同じ。 フィールドへ出て北の橋を渡る。 ダダマルダ山 西側にある洞窟へ向う。 洞窟へ入るとイベント。 パルと会話。 ひたすら東へ向いカズチィチ山へ行き、道なりに進んでカズチャ村へ 村という名がついているが、ダンジョンなのでHP/MPが減っているなら一旦ルーラで戻ろう。 カズチャ村 扉を調べるとイベント。 地下の泉でアバキ草入手。 狩人のパオへ。 宝箱 錬金レシピ 場所 B1F(最後の鍵) はげんのリング B1F ヘパイトスのひだね B1F 青 1F 青 井戸 小さなメダル パオ 青 1F上段 スライムのかんむり 1F上段 青 1F上段 命の石 1F上段 狩人のパオ 南のテントでナムジンと会話。「はい」を選ぶとイベント進行。 カルバドの集落へ。 カルバドの集落 中央の広場へ近づくとイベント後ボス戦。 (イベントに入るとボス戦まで待ったなしなので広場に行く前に回復やセーブを忘れずに!) ボス:呪幻師シャルマナ 二回行動。 突風(全体休み)、マジックバリア、イオラ、マヌーサ マジックバリアで呪文が通りにくくなり、マヌーサがうざい。 防御ダウン成功率50%、魔法防御ダウン成功率75%。炎・氷・光弱点。 マジックバリアで魔法防御を上げてくるため、物理攻めの方が有効 物理担当に破幻の指輪を装備させておく。1つはカズチャ村の宝箱から取れるのであるはず。 イオラが痛いので魔結界を維持しておき、HPに注意して殴り続けよう。 相手の通常攻撃は弱いがMPを吸われるので、MP消費以外の回復手段を用意しておく事。 勝利後イベント。 宿の外へ出るとイベント。 ダダマルダ山西の洞窟へ入るとイベント。 墓石前の光を調べると妖精の腕輪(MP+30)入手。 ※ちなみに、シャルマナ戦で全滅すると、 再びカルバドの集落に行ったときに「イベントは終わっているがボス戦の直前」の状態であり、 ナムジンが瀕死で倒れていたり、村人が逃げ惑っていたりと 通常の「イベントに入るとボス戦まで待ったなし」では見ることのできないシーンが見れる。 クエスト 開始場所 034 カルバドの集落少女フールフ 035 カルバドの集落ヘンチビシ ヤーハン湿地を一旦東へ進みアシュバル地方へ そのまま東へ進み橋を渡り、北向かいエルシオンへ。 エルシオン学院 門前で老人と会話。どちらを選んでも展開は同じ。 ブレザーを装備していないと会話出来ないような内容のセリフが聞けるが、無関係なので装備しなくてもいい。 学生寮2Fへ行き、3人の少年が集まっている部屋の前に行くとイベント。 部屋へ入るとイベント。以降この部屋が宿屋代わりとなる。 外へ出るとイベント。 学院外観西側にいるモザイオに話しかけ「はい」を選ぶとイベント進行。 部屋へ戻り「休む」を選んで夜に学院本館の屋上へ行き、天使像を調べ「はい」を選ぶ。 北東の初代学院長の墓前へ行くとイベント。 後を追って地下校舎へ。 宝箱 錬金レシピ 場所 きんのロザリオ 講堂 レッドタイツ 1F入り口右の部屋(魔法の扉) 知恵の泉 1F図書室 聖なる武具の書 1F図書室 げんま大全 1F図書室 上級錬金学 1F図書室 水と氷の錬金術 1F図書室 セレブの高級アクセサリー 2F美術室 クエスト 開始場所 相手 036 1F掲示板前 チャチャ エルシオン地下校舎 最奥でエルシオンと会話するとボス戦。 ボス:魔教師エルシオン 二回行動。 ヒャダルコ、ドルクマ、おうふくビンタ、ためる 連続でためるを行う頻度はそう高くないが、元々の攻撃力が高いので割と運ゲー。 ためる二回目以降は防御推奨。 相手の物理攻撃がかなり痛いので、スカラは常に掛っている状態にしておく。 魔法も痛いので、魔結界orマホカンタも維持しておく。 氷の盾を装備している場合、使うとヒャダルコのダメージを抑えられるので便利。 防御ダウン成功率50%、魔法防御ダウン成功率75%。弱点なし。 勝利後イベント。 宝箱 錬金レシピ 場所 青 地下校舎B1本棚の上 インテリのうでわ 地下校舎B1 しんこうのたね 地下校舎B1本棚の上 土と風の錬金術 地下校舎B2本棚 あこがれのエトワール 地下校舎B2本棚 かたてグローブ 地下校舎B2 クエスト 開始場所 相手 条件 063 教会 ガザール先生 剣スキル30 064 教会 ガザール先生 剣:秘伝書クエスト 065 講堂 モリスン先生 ヤリスキル30 066 講堂 モリスン先生 ヤリ:秘伝書クエスト 067 食堂 ネージュ先生 短剣スキル30 068 食堂 ネージュ先生 短剣:秘伝書クエスト 069 学院 ゲンカク 杖スキル30 070 学院 ゲンカク 杖:秘伝書クエスト 071 1F通路 クレイブ先生 棍スキル30 072 1F通路 クレイブ先生 棍:秘伝書クエスト 073 2F右 ナミンゴ ムチスキル30 074 食堂 ビッシバ先生 ムチ:秘伝書クエスト 075 図書室 クローイン先生 ツメスキル30 076 図書室 クローイン先生 ツメ:秘伝書クエスト 077 2F廊下 フェイ先生 扇スキル30 078 学院 フェイ先生 扇:秘伝書クエスト 079 学院 ヨサック先生 オノスキル30 080 学院 ヨサック先生 オノ:秘伝書クエスト 081 2F美術室 ミズッチ ハンマースキル30 082 1F小部屋 メイ先生 ハンマー:秘伝書クエスト 083 講堂 ガルシス先生 弓スキル30 084 学院 ガルシス先生 弓:秘伝書クエスト 085 講堂前広場 ルルズ ブーメランスキル30 086 学生寮前 マリア ブーメラン:秘伝書クエスト 087 学院長の隣の部屋 プリズナー先生 盾スキル30 088 学院長の隣の部屋 プリズナー先生 盾:秘伝書クエスト 089 講堂 クウォン先生 素手スキル30 090 講堂 クウォン先生 素手:秘伝書クエスト 秘伝書クエストの内容は、→秘伝書 ダーマ神殿から少し西の世界樹で方舟を呼び天使界へ。 途中でイベント、「いいえ」を選ぶと無限ループ。 「はい」を選ぶとイベント進行、強制負け戦闘。終了後イベント。 自動でナザムの村へ。 ナザムの村 夜に教会へ行き、村長と会話。 フィールドへ出て北にある橋を渡り、北へ進んで希望の泉へ。 泉に入ったら南側にある少し隠れた入口を調べて中へはいる。 ティルと会話後、外に出るとイベント。 武器屋西側の壊れた像を調べるとイベント。 教会の石碑を調べると星空の首飾り入手。 北の泉でラテーナと会話。 北西にある魔獣の洞窟へ。 宝箱 錬金レシピ 場所 悪魔のタトゥー 武器屋 小さなメダル 武器屋 小さなメダル 宿屋 青 道具屋 太陽と月を追って 道具屋本棚 フェアリーテール 村長の家本棚 錬金の落とし穴 教会本棚 星のかけら 希望の泉 クエスト 開始場所 092 Lv15以上の戦士がいる状態で入口近くの農民 093 Lv15以上の僧侶がいる状態で井戸の中の老人 魔獣の洞窟 入って奥の方でイベント。 どの穴に入っても行先は同じ。 右の穴に落ちると宝箱を取りに戻らなくてもいい。 扉の裏にまわり鍵を開けておくと、一旦外に出た時などショートカット可能になる。 最奥で石像を調べるとボス戦 ボス:大怪像ガドンゴ ハートブレイク、痛恨の一撃、地響き、やけつくいき 痛恨の一撃で180前後喰らう。現時点では世界樹の葉は数が拾えないため、ザオラルの使える僧侶必須。 僧侶が死んだら運が悪かったと思って諦めよう。 攻撃が痛いので常時スカラ。 やけつくいきによるマヒも怖いため、満月のリングを出来れば全員に装備させておこう。 全て買える材料なので作るのも楽。 見た目が微妙に爬虫類だが獣扱い。 防御ダウン成功率50%、魔法防御ダウン成功率75%。火・土耐性、風・闇弱点。 勝利後イベント、台座の上の矢を取る。 ナザム村の西にある竜の門へ。 宝箱 錬金レシピ 場所 青 外観 青 外観 青 外観 青 B1 いのりのゆびわ B1 3000G B1 ちいさなメダル B1 青 B1 ライトガントレット B2 青 B2 まよけの聖印 B2 青 B2 青 B3 きんかい B3 メモ B2F、B3Fではぐれメタル出現 竜の門 石版を調べて「はい」を選ぶとイベント進行。 南へ進み竜のしっぽを南へ抜け竜の翼へ。 竜の翼を西に抜け、竜のしっぽ西側へ。 北へ進み竜の顎へ行き、中央付近のドミールの里へ。 ドミールの里 東側上層にある里長の家で里長と会話。 外に出るとイベント。 山頂への洞窟前の兵士と会話し、ドミール火山へ。 宝箱 錬金レシピ 場所 青 道具屋 ちいさなメダル 武器屋 青 西側中段の家 スーパー改造術 西側上段の家本棚 ドラゴン・レジェンド 里長の家本棚 ドミール火山 頂上広場へ行くとイベント後ボス戦。 ボス:グレイナル HP:1800前後(電卓で1826になったときに撃破) ツメ、いなずま、白くかがやく光の炎、かえんの息、激しい炎 光の炎が非常に痛い(全体に80程度)うえに、物理攻撃も痛い。 里の防具装備で通常50前後、ツメで80前後。僧侶ばかりに回復を任せず、特薬草も大量に持っていこう。 幸い一回行動、物理は単体しか来ないため、耐炎装備重視、手足にゴム製品装備。 通常プレイをしている限り、この時点では光属性を軽減する手段がないため、光の炎対策に全員にバーハを維持しておく。 守備の低いキャラにはスカラも維持しておこう。 氷・闇弱点、炎・光耐性。防御ダウン成功率50%、魔防ダウン成功率75%。ドラゴン斬り有効。 勝利後イベント。 広場を出ようとするとイベント。 里へ戻る。 宝箱 錬金レシピ 場所 青 1F外観 1500G 2F まもりのたね 2F ちいさなメダル 2F(3F北から下へ) せいじゃのはい 3F外観 サタンヘルム 4F あんぜんぐつ 5F外観 青 頂上 せかいじゅのは グレイナルの家(いくつかのイベント後) ドミールの里 下層へ降り紫色の鎧を着けた男と会話すると戦闘。 ゾンビナイト2+ナイトリッチ メラ系弱点。メラミの使える魔法使いがいれば楽だろう。 ナイトリッチが盾ガードを多発するが気にせず攻撃しよう。 ナイトリッチのザオラルが高確率で成功するが生き返ったゾンビナイトは2,3回の攻撃で死ぬので気にしない ナイトリッチを集中攻撃をしてナイトリッチを倒せば勝ったも同然 勝利後、火山前の老婆と会話、竜の火酒を受け取りにB1Fへ。 火酒を受け取ったらセントシュタインのルイーダの酒場へ戻り仲間を全員あずけて、主人公一人にする。 仲間とわかれるではなく、あずける。わかれる=キャラ消滅なので間違えないように。 一人になったらルーラで火山へ ドミール火山 グレイナルに話しかけ「はい」を選ぶとイベント進行。 ウィングデビルと会話すると戦闘。HP300~400程度でこごえるふぶきとイオラを使って来る。 実はルーラで戻る事ができるので、ウィングデビルと戦う前にセントシュタインに飛んで、 ルイーダの酒場に預けた仲間を復帰させる事が可能。 再びルーラでドミール火山に飛べば、4人PTでウィングデビルと戦う事ができる。 が、その後は主人公1人でないとストーリーが進行しないので、撃破後は仲間を預けるしかない。 勝利後、竜戦士シリーズを貰える。 全て装備してグレイナルと会話。イベント後自動でカデス監獄へ。 攻略チャート2へ 攻略チャート4へ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/17688.html
登録日:2012/02/01(水) 15 02 54 更新日:2024/08/04 Sun 09 57 29 所要時間:約 8 分で読めます ▽タグ一覧 2003年 DQ2 DQM DQMCH GBA エニックス エニックス最後のソフト キャラバンハート キーファ ギスヴァーグ ゲーム ゲームボーイアドバンス トーセ ドラクエ ドラゴンクエスト フォズ マガルギ モンスター育成ゲーム 幻魔 本棚にあるテリーのワンダーランド ●概要 ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハートとは2003年3月29日にエニックスから発売されたGBAソフト。 ドラゴンクエストシリーズの外伝作品の1つ。 エニックスは発売から3日後にスクウェアと合併しスクウェア・エニックスとなった為、エニックス時代の最後のソフトとなった。 CM ※推奨BGM:序曲 いくぞー!モンスターだー!! みんなで進め みんなで越えろ ドラゴンクエスト モンスターズ DRAGONQUEST キャラバンハート ●ストーリー 広大な海の広がる世界一にたったひとつ浮かぶ島エスタード島。 この島を治めるバーンズ王の住むグランエスタード城では、王子キーファが城を抜け出そうとして見つかり、父から大目玉をくらっていた。 父から逃げる為に自室のタンスに隠れたキーファ。 しかし、タンスの中に隠れていると、どこからともなく声が聞こえてきた。 「我は幻魔王マガルギ。外に出たいと叫ぶ心が我に届いた。我が力をふるえばお前に冒険の舞台を与える事が出来る」 キーファがタンスの外に出ると見た事の無い青い渦が目の前にあった。 そこから聞こえてくる子供の声。 キーファは、目の前の渦に飛び込んだ。 ●転身 本作はモンスターズと銘打っているが、敵モンスターを仲間にする事はできず、イベントのみで仲間になる。 代わりに敵からモンスターの心を入手する事が出来、モンスターに心を2つ混ぜる事で、別のモンスターに姿を変えられる。 外見こそ変わるが中身は変わらない。 モンスター毎に決められているランクは転身の結果に大きく影響する。 系統はスライム系、動物系(獣、水系)、魔獣系(鳥、ドラゴン系)、 自然系(植物、虫系)、物質系、悪魔系(悪魔、ゾンビ系)、エレメント系(???系)に統合された。 エレメント系はギズモ等の実体の無い一般モンスターも数体含まれる。 ●ガードモンスター一覧 スラロン 最初からいるスライム。 ビーナス カカロンの部下のナスビナーラ。 キャロル サマルトリア王のペットのベビーパンサー。 ズガッツ 眠っている間に売られたとつげきこぞう。 スミス 元は人間のくさったしたい。 マチュアの恋人。 ウェバー 893の子分っぽい性格のキラーウェーブ。 ドルバ 竜王に仕えるドラゴン。哀愁が漂う。 ●キャラバン 本作では、馬車で人間キャラクターを引き連れる事が出来る。 本編のような形では無くモンスターのサポート的な役割。 その為、モンスターは人間を守るガードモンスターという扱い。 モンスターの行動前に1ターンに一人動き、一度動くと5ターン動けない。 また、キーファがアイテムを使ったターンは動かない。一つの馬車に4人まで乗る事が出来る。 職業毎に様々な恩恵を与える。また、重さやランクという概念もある。 馬車の限界以上の重さを乗せる事は出来ない。馬車は最大3つ。 また、ランクが高ければ威力や特技が強くなる。 重さとランクは比例しないので、ランク3の重さ1が最高になる。 また、同じ職業が同じ馬車に乗っていればその分ランクは加算される。 また、ランク関係なく同じ馬車に同じ職業が4人乗ると究極連携が発動する。 戦士 敵一体に打撃攻撃。 ランク3だと、ガードモンスターの攻撃力が最初のターンだけ2倍になる。 究極連携は敵一体にガードモンスターの2倍の攻撃力で攻撃。 剣士 威力を落として複数回攻撃。 ランク3だと、ガードモンスターが最初のターンのみ2回攻撃できる。 究極連携は攻撃力そのままで敵全員に4回攻撃。 武闘家 敵一体に打撃、たまに会心の一撃を放つ。 ランク3だと、こちらの先制攻撃が発生しやすくなる。 究極連携は必ず会心の一撃。 騎士 ダメージカット。 ランク3だと敵の先制攻撃を防いでくれる。 究極連携は敵の攻撃を完全無効化。 魔法使い 主にメラ系。 高ランクならトラマナやトヘロスも。 究極連携はミナデイン。 僧侶 ホイミ系。 高ランクならフィールドで道具屋や教会を呼んだりできる。 究極連携はベホマズン。 踊り子 誘う踊りとか。 究極連携は全員復活。 吟遊詩人 魔封じの歌、戦いの歌とか。 命名士の資格を有しているため、モンスター 馬車の改名が出来る。 究極連携は全員復活。 遊び人 キャンプにカジノが出来る。 商人 モンスターから金を奪うがランク3でも50G程度なので、クリア後はキャンプの道具屋目的。 マップに宝箱を表示出来る。 盗賊 時々敵からアイテムを盗む。 インパス等が使える他、キャンプに預かり所が出来る。 地図士 いないと地図が見れない。 ランクが上がると地図の範囲が広くなる。 占い師 敵の体力を見抜く。 マップにオーブの場所や階段の位置を写し出せる。 究極連携は津波or嵐を予言し、敵一体にダメージ。 料理人 食料の減少速度が遅くなる。 戦闘ではMPを回復。 狩人 食料を補給出来る他、敵に状態異常を与える。 釣り士 魚を釣れる。 戦闘では撒き餌による行動封じ。 メタルハンター 敵に固定ダメージを与えられるが、後半はランク3でも火力不足。 ただ、馬車にいるとどんな所でもメタル系が敵として出てくる。 魔物使い 敵をなだめ、心を落とす確率アップ。 医術士 状態異常回復。 究極連携は全員の毒・麻痺・眠り・呪い・混乱状態を回復し、ザオリク。 賢者 全体攻撃呪文か回復のどちらかを使う。 ランク3でルーラが使えるので、存在は死活問題。 究極連携はベホマズンorミナデイン。 転生士 モンスターを人間に変える。 クリア後はまず彼らを4人集める所から始まる。 ギャンブラー 敵か味方のHPに多大な影響を与える。 ●ベースキャンプ 本拠地。教会や宿屋等、様々な施設がある。 移動して好きな所に設置出来るが、キャンプを引き連れている間は凄い速度で食料を消費する。 ●食料 移動していると消費。なくなるとガードモンスターの体力が減る。 また、山や砂漠を移動すると平原より早く減る。 ●主な登場人物 キーファ・グラン グランエスタード城の王子。 年齢は10歳と、Ⅶの時代より若い。 声に導かれるまま進んだ世界で、ピンチに陥っていたキャラバンを救った事で素質を見抜かれキャラバンリーダーに任命される。 ルイン キーファが導かれた世界で出会った少年。 両親の病気を治す為、自らがキャラバンリーダーとなって、 父のキャラバンを引き連れて迷いの森に来ていたが、ドラキーを見た瞬間気絶してしまった。 彼の代わりにキャラバンを率いてモンスターを倒したキーファを認め、共に両親の病気を治す為の方法探しの旅に出る。 フォズ キーファと同じく声に導かれ、サマルトリア地方に飛ばされた。 やはりⅦの時代より若くまだ転職は行えないが、 修行の為にキャラバンに同行し、モンスター転身を行う。 何気に本編では接点がないため、本作が初顔合わせ。 カカロン ローレシア地方に住む幻魔の一人。 ロトの盾の守る力、守りのオーブの守護者。 グルメでキーファ達に美味しい物の調達を命じる。 マヌーサ+みかわしきゃくの運ゲーを仕掛けてくる。 バルバルー サマルトリア地方に住む幻魔の一人。 ロトの剣の敵を打ち倒す力、力のオーブの守護者。 サマルトリア城は現在も人が住んでいる為、 一人だけ城ではなくローラの門に引きこもっている。 戦うことが生きがいのガチムチ兄貴で、四幻魔で唯一1周目クリア前に戦いを挑んでくる。 クシャラミ ムーンブルク地方に住む幻魔の一人。 ロトの鎧の勇気を包む力、勇気のオーブの守護者。 女性らしく綺麗な物には目がなく、イケメンや宝石を要求してくる。 金色のマイクロビキニに身を包む発売当時だからこそ許された衝撃的なグラフィックをしている。 ドメディ ロンダルキア地方に住む幻魔の一人。 ロトの兜の考える力、知識のオーブの守護者。 性格は老紳士で、異変を察してロンダルキアの洞窟への道を閉ざす。 マガルギ 幻魔達を統べる王。 世界中の子供達にロトのオーブを持って来させるよう夢を見せる。 ●地域 舞台はドラクエⅡのその後の世界である。 デルコンダル地方 キーファが飛ばされた地方。 王政が廃止されている。 街にはルインの家がある。 ローレシア地方 岬に料理の名人が住む。 Ⅱ主人公の実家だった城は廃墟になり、王家も消滅している…。 サマルトリア地方 ローレシアとムーンブルクの城は廃墟と化したが、ここだけは現在も存続。 しかし、王はロトの直系ではない。 ムーンブルク地方 3つの塔が特徴。 ムーンブルクの城はⅡのエンディングで復興した筈だが、また廃墟になっている。 ルプガナ地方 港街。 ベラヌール地方 大きな道具屋があるが、ストーリーには無関係。 ロンダルキア地方 かのロンダルキアへの洞窟は多少簡単になって健在。 アレフガルド地方 最初は沈んでいるが、途中で復活。 沈んでいたので基本的に人は住んでおらず、 相変わらずラダトーム城と竜王の城以外は壊滅している。 が、ガライの街だけは復活、メルキドも跡が見られる。 徘徊しているモンスターは一筋縄では行かない者ばかり。 スライムランド かつての海底の洞窟の位置にあり、洞窟も健在。 ある老人がスライムを集めて繁殖させた。 また、歩いていると敵とエンカウントするようにイベントが発生する事があり、様々な恩恵や被害がある。 で、そんな本作だが、前作と比較して色々と不満な点も挙げられる。 ガードモンスターの数が少ない モンスターの種類が全200種類とダウン ばくれつけんやジゴスパークをはじめとした特技の大幅削除 人間がクリア前は一人を除きランク1しか加入しない 船が無い ルーラを使えるようになるまでほぼ徒歩 アイテム欄が最終的に5つ埋まる。預かり所も不可 幻魔の心が一度手放すと二度と入手不可 聖水が無いのでトヘロス使用可能までのエンカウントが面倒 図鑑が心を入手しただけで埋まる為、実際に転身させたモンスターが一目では分からない SSランクモンスターのランクを落とすのが面倒 しかし、それらは前作と比較したらという話であり、 単体の作品として見るならちゃんとドラクエらしい面白い作品に仕上がっている。 なお本作はドラクエⅢから続くロトシリーズの時系列で最も未来にあたる作品になるが、Ⅱのエンディングと整合性がとれなかったり変わり果てた各地の様子など、旧来のファンからは賛否両論で正史とするかどうかも意見が分かれている。 この先、ネタバレ注意。 カラーオーブ 幻魔王が解放された後から現れ出した。 集めてある所で捧げると精霊への道が開く。 6大精霊 土、水、火、風、光、闇の6体の精霊。 会うと願いを叶えてくれる。 ギスヴァーグ ラスボス。 ロトの力を狙うが、自らはロトのオーブに触れる事が出来ない為、 マガルギを乗っ取り、操ってオーブに触れる事の出来る子供達に夢を見せてオーブを集めさせようと目論む。 一度倒した後は自らの隠れ家に逃げるが、中途半端な能力で挑むとバイキルトからの攻撃やザキの前に消される。 完全にやられた後は記憶喪失になり、ある場所に潜む。 竜王 竜王の城はルビスによって封じられているが、ギスヴァーグを倒すと何故か封印が解ける。 かつての竜王の魂が暴走しており、目の前にいたキーファ達に戦いを挑む。 ギスヴァーグを倒したPTならまず負けないが、BGMのせいであちらよりも盛り上がりがち。 また、オーブのダンジョンにも別の竜王がいる。 デュラン、わたぼう、ワルぼう、マスタードラゴン 散歩していたら気付かずに迷いこんだといった形で登場。 キャラバンの力に興味を持ち、戦いを挑んでくる。 特にマスタードラゴンはHP5万と作中最高。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 金が無くなって食料買えない時はキャンプ周辺で体力が一定数減るまで金稼ぎ、体力ヤバくなったら即キャンプ入りでなんとかしのいでたなぁ… -- 名無しさん (2016-09-15 16 03 55) 食料システムさえバランス取れてたら良ゲーだったと思うわ。シナリオは個人的に面白かった -- 名無しさん (2021-05-05 15 08 55) ばくれつけんがないから剣士を積むのだ -- 名無しさん (2022-06-14 19 54 32) あばれうしどりみたいなモンスターはしょくりょうを落とすんだよな。落とすというより、倒してそのまま食肉加工してるのだろう -- 名無しさん (2024-08-04 09 57 29) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/3441.html
「判定不一致修正依頼」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。 ドラゴンクエストII 悪霊の神々 【どらごんくえすとつー あくりょうのかみがみ】 ジャンル RPG 対応機種 ファミリーコンピュータ メディア 1MbitROMカートリッジ 発売元 エニックス 開発元 チュンソフト 発売日 1987年1月26日 定価 5,500円 プレイ人数 1人 備考 パスワードコンティニュー※18〜52文字で可変 判定 良作 ポイント 前作に比べ世界が広大に複数対複数の戦闘JRPGの基礎を確立乏しいイベントのヒント難のある戦闘バランス ドラゴンクエストシリーズ 概要 ストーリー 前作からのシステム変更・改善点 評価点 賛否両論点 問題点 総評 移植・リメイク 余談 勇者の伝説が再びよみがえる 概要 『ドラゴンクエスト』の続編。前作の100年後の世界を舞台に、前作主人公の3人の子孫が邪教の大神官ハーゴンに立ち向かう。 パーティーが3人に増え、敵も複数で現れるようになり、戦術性が高くなった。 世界も「船に乗っての大陸間移動」「旅の扉」など前作から格段に広くなっている。 その他様々な点でも大幅にゲーム性が向上しており、ドラクエは勿論、その後の日本産RPGの基礎を確立させた一作である。 ストーリー その昔、アレフガルドの地は、邪悪の化身・竜王に支配されていた。しかし、伝説の勇者ロトの血をひくひとりの若者によって、竜王は倒され、かの地には平和が戻った。その後、若者は王女ローラとともに新天地を目指してその地を旅立ち、はるか遠き大陸に新たな国を築いた。国はその後3つに分けられたが、3国はロトの姉妹国として、ともに発展していったのだ。 ところが、それから百年の後のある日、3国のひとつローレシアの城に、ひとりの傷ついた兵士によって凶報がもたらされる。なんと、大神官ハーゴン率いる魔物の軍団が、姉妹国のムーンブルクの城を攻撃しているというのだ。しかもハーゴンは、破壊の神を呼び出して、世界を破滅させようとさえしていると……。語り終え、息絶える兵士。だが、同時に決然と立ち上がる若者がいた。彼はローレシアの王子。ロトの血筋が、この世の平和のために送り出した申し子。ハーゴン討伐に今、王子は旅立つのだった。(ドラゴンクエストII 悪霊の神々 公式ガイドブックより引用) 前作からのシステム変更・改善点 ワールドマップの拡大・移動手段の登場 前作のアレフガルドは数値換算で100×100マスのワールドマップだったのに対し、256×256マスに大幅に拡大された。なお本作におけるアレフガルドは広大な世界の一地域という扱いであり、町や施設は前作に比べて大幅に簡略化されている。 「大陸間移動」の概念が出来たことで徒歩以外の移動手段が取り入れられ、前作の「沼地の洞窟」のような地下トンネルだけではなく、遠く離れた各地を結ぶワープ装置「旅の扉」や海を渡る「船」が登場している。 特に中盤で船を入手すれば、誇張無しに「どこでも行ける」状態になり、プレイヤーはいやが応にも世界の広さを実感できた。 物語のスタート地点である「ローレシア城」には旅の扉が一つ設置されているが、たどり着いた先は周りを海に囲まれた孤島で、隣の島にある町へは渡ることができない。前作の「スタート地点から見える魔王の城」の図式がここでもみられる。 複数vs複数=パーティプレイ RPG未経験者のため、あえてRPGの常であるパーティを排除して1vs1の戦闘が行われていた前作に対し、今作ではユーザーがRPGというゲームに慣れたことを考慮して、複数の仲間で冒険をするパーティ制が取り入れられた。ここでも更に簡略化を図るため、『ウィザードリィ』等では当たり前だった「キャラクターメイキング」は取り入れず、味方キャラには前もって既定の個性を持たせるという、日本製RPGの特徴の先駆けともいえる形式が採用されている。最初から全員が揃うのではなく、ストーリーが進むにつれて段階的に仲間になる点も同様。 攻撃力・防御力ともに高いが呪文は使えない主人公・ローレシアの王子、剣などの武器も魔法も器用に使うがどちらも中途半端のマイペース・サマルトリアの王子、肉弾戦は弱いが素晴らしい魔法使い・ムーンブルクの王女。後者2人の覚える呪文に関しても区別化されているため、後述のゲームバランスも相まって3人の個性は際立っており、プレイヤーに強く印象付けられる。 キャラのHPが0になって死んでしまった場合、死んだキャラの移動画面でのグラフィックは棺桶になり、生きているキャラが引きずりながら進む。死んだキャラは教会でキャラクターのレベルに応じた金額を寄付することで復活できる。 今作では敵もパーティを組んで登場するようになり、どの敵を先に倒すかという戦略性が加わった。「敵のグループ制(例:「スライム 3ひき」など)」が登場したのも本作からである。 毒攻撃のバブルスライムやキングコブラ、怪力マンドリル、火炎吐きのドラゴンフライ、剛力の脳筋怪鳥バピラス、連続攻撃を行う高火力重装甲のキラーマシーン(*1)、全体即死攻撃のブリザードとデビルロード……などなど、一癖も二癖もある強敵が序盤から終盤まで(通常モンスターとして)登場し、常に気が抜けない戦闘が展開されるのも魅力(?)。 ラストダンジョンでは特別なイベントこそないものの、各階で中ボスが待ち受けている。ブルース・リー主演の『死亡遊戯』を彷彿とさせる登場シチュエーションも相まって興奮間違いなし。 その他戦闘関連 敵にも「会心の一撃」に相当する「痛恨の一撃」が搭載された。SEは「会心の一撃」と同じ。 ただし攻撃時の効果は同じでも仕様が若干異なり「痛恨の一撃」の枠が選ばれて1/8で発動する(7/8は通常攻撃と同じ)。つまり枠自体は「痛恨の一撃候補」のような位置付け。 そのため、それを持っていない敵(スライムなど)は永遠に繰り出すことはない。逆にその枠が多いとプレイヤーキャラ(均一で1/64)よりも高確率で出してくる。 追加効果のある攻撃。 「毒攻撃」対象の攻撃を受けると確率で毒状態になる。毒は戦闘中は何の影響もないが戦闘後、4歩ごとに1ダメージを受けるようになる。 「眠り攻撃」対象の攻撃を受けると確率で眠り状態になる。ラリホーや甘い息よりも目覚めにくいのも厄介。 これは上記の「痛恨の一撃」と同じく「対象の攻撃を受けると確率で発動」なので「候補」のような位置づけである。 新たに搭載された「2回攻撃」。 1ターンで通常の攻撃を2連続で繰り出してくる。プレイヤーも「隼の剣」を持つことで可能となる(王女はこれを装備できないため不可能)。敵の場合これも「2回攻撃」という行動枠に紐づけられているため、これと上記の「痛恨の一撃」や「毒攻撃」などと被ることは絶対にないし、呪文を連撃してくることはない。 次作で、これが「複数回行動」という形になり呪文や痛恨の一撃の連撃をしてくるようになった。 インターフェイスの洗練 後作にも綿々と受け継がれる基礎が完成した。 Iの時には常に正面を向いていたキャラクターが、本作では四方を向いて表示されるようになり、話す際に方角を入力する必要も無くなった。 副作用として東西南北(の方角表示)を手軽に確認できなくなった…が、まあささいな事だろう。 「とる」「とびら」コマンドが廃止(*2)。代わりに「しらべる」コマンドで宝箱を取れるようになり、扉は「どうぐ」から適切な鍵を使用して開ける方式に統一された。 「かいだん」コマンドも廃止され、階段の上に乗ると自動的に昇降するようになった。 間違えて乗った場合、戻るのに2歩移動しなければならないため余計なエンカウントを増やすことにはなる。 「そうび」コマンドの追加。前作では装備品を入手すると自動的に前のものと交換され、勝手に装備されるシステムだった。 当時なじみのなかった装備という概念を理解させるため、最初の武器をあえて自分で装備させるという手順を踏ませたり、「武器や防具は必ず装備してください!持っているだけじゃダメですよ!」としつこいくらいに忠告してくる。 装備品の持ち替えが自由に出来るようになったのも本作から。それまでの装備も手元に残るため、メンバー間での融通も可能に。 ただし1人当たりの最大所持数は装備品・アイテム合わせて8個までで、薬草も独自のカウントではなくなった。 寄り道・やりこみ要素の搭載 「冒険とは関係ないミニゲーム」「レアアイテムの存在」が導入された。 買い物をするとランダムで貰える「ふくびきけん」を持っていると、福引所でスロット形式の抽選を行うことができ、揃った図柄次第でアイテムを得ることができる。 福引1等商品の「ゴールドカード」や、はぐれメタルを倒した時のみ得られる「ふっかつのたま」(*3)などは、手に入れた時に友達に自慢しまくった人もいるだろう。武器や防具にも敵から低確率でしか入手できない強力装備などがあり、これらを手に入れるために繰り返し戦闘したり、クリア後も各地を彷徨ったりと、やりこみ要素として作用している。 装備品の増加 特殊な効果を持つ装備品がぐっと増え、戦闘の戦略性がさらに高くなった。 回避率が通常より大幅に高まる「みかわしのふく」、敵からの呪文ダメージを軽減できる「まほうのよろい」、炎や熱関係のダメージを軽減できる「みずのはごろも」、威力こそ弱いが2回攻撃を繰り出すことができるようになる「はやぶさのけん」等々。単純に上昇数値の高い装備に乗り換えていけば良かった前作とは違い、「有用な効果のためにあえて弱い装備品をつけておく」戦略も(ある程度は)成り立つようになった。 強烈なペナルティを与えてくる「呪い装備」も登場。「はかいのつるぎ」などステータスの上昇数値自体は実に高いものが多く、プレイヤーを誘惑してくる。 戦闘中に道具として使うと呪文の効果を発揮できる装備品も登場。ベホイミを事実上無限に使えるようになる「ちからのたて」はその代表格。 その他 世界の「扉」が3種類に増加。銀の鍵・金の鍵・牢屋の鍵と、それぞれに対応する鍵を使わないと開かないようになり、「下手に敵の強い所に行けないようにする」という一種のフラグ管理が行われている。また、鍵は使用しても消えることはなくなった。 2×2で4マス分の大きな扉は銀の鍵・金の鍵どちらでも開けられる。 「教会」が登場。死者の蘇生、毒と呪いの治療を引き受けてくれる。 世界各地で「復活の呪文」を聞けるようになった。また「ルーラ」の呪文も、最後に復活の呪文を聞いたところへ移動するように仕様変更された。 装備品に「兜(頭部防具)」が追加された。 前作では鎧の内とされていた部分が独立した格好になる。 また装備できる区分は1人(ローレシアの王子のみ)2人(ローレシアの王子とサマルトリアの王子)3人(全員)と簡易な形で分けられている。 つまり後のシリーズ作品からすれば戦士にあたるローレシアの王子はすべてが装備でき「まどうしのつえ」や「みずのはごろも」といった魔導士系の武具も装備できる。 「洞窟」は前作では暗闇状態で「たいまつ」や「レミーラ」を使用することでプレイヤーの周囲が照らされるというシステムだったが、城や町の「屋根の下」のように、暗闇の中に入ると別の部屋に切り替わるというシステムに変更された。 新たなダンジョンの種類として「塔」が加わった。外壁の無い所へ進むと落下するというシステムも実装されている。 「ドラゴンの角」では、早くもこの落下を利用した謎解きが取り入れられている。 敵を倒すとアイテムを落とすようになった。 評価点 シリーズ基礎の確立 既に述べた通り、本作から導入された、あるいは前作から改良され、後の標準となった要素は数多い。 そのどれもが前作の良さを殺すことなく、むしろ更に面白くする形で機能している。『DQ3』の大ブレイクの下地を作り出した功績は大きい。 更に広がりを見せる冒険の舞台 フィールドマップの広がりに加えて「船」「旅の扉」といった移動手段の追加により、中盤からの行動の自由度が劇的に上昇。 ストーリーの大筋こそ最終的にひとつの大目的に収束されるが、そこに辿り着くまでの道順はプレイヤーの自由自在。まさに思い描くままの冒険を楽しめる。 「扉」を開く鍵は文字通りのキーアイテムであると同時に、扉の向こうに広がる世界に思いを馳せ、探索欲を掻き立てられる新しいファクターともなっている。 旅立ちの地、ローレシア城にもこれ見よがしに扉で封鎖されている宝物庫や地下牢が存在している。鍵を手にした瞬間、興奮を抑えられず城に向かったプレイヤーも多かったのではなかろうか。 歯ごたえのある冒険・謎解きの面白さ 広大な世界、前作よりもはるかに強力になった敵との戦闘、様々なダンジョンと、征服欲・探索欲を掻き立てる要素が増大している。 雑誌「ドラゴンクエストマスターズクラブ」の『二度と行きたくないダンジョン』アンケートでぶっちぎりの1位を獲得した「ロンダルキアへの洞窟」は、シリーズ最凶の難所として知られる。全7階層の巨大さ・落とし穴・2箇所の無限ループ・行く手を阻む強力な敵・隠された最強武器……。それらを乗り越えた先に広がる未知の光景「雪原」をみて、川端康成の「雪国」の有名な一節のような特別な感情を覚えたプレイヤーも多いだろう。そして中間地点にたどり着く前に、撲殺・焼殺・瞬殺されて下界へ強制送還という「お約束」を辿ったプレイヤーもまた多い。 やれることが広がったことで、世界の謎も更に深化した。作中で得られる情報をきちんと整理した上で行動しなければ絶対に解くことは出来ないだろう。 『ドラゴンボール』よろしく世界各地に散らばった「5つの紋章」を集める必要があるが、ヒントが少なく骨が折れる。しかしその少ないヒント自体はストレートなものが多いので、RPGの基本たる情報収集を怠らなければそこまで難しくない。 海の片隅にぽつんと存在する漁村・ザハン。海をくまなく調べないとたどり着けないこの島では、2つの重要アイテムが待ち受けている。 古くからのDQプレイヤーに「シリーズ最難作品はどれか」と尋ねれば、恐らくほとんどが『FC版II』を挙げるだろう。とはいえ、当時のPCゲームの鬼畜難易度に比べればだいぶ易しい方であった。しっかりメモを取り、アイテムをしらみつぶしに使う根気さえあれば必ずクリアできる。 ロンダルキアへの洞窟の落とし穴も、実は落とし穴を含む地形パネルは一種類しかなく、見抜ければ穴を回避できる(*4)。そもそも迷路脱出法の「右手法」を知っていれば穴にはまらず通り抜けられる(*5)ように設計されている。 音楽 前作同様、すぎやまこういち作曲の音楽も相変わらず評価が高い。 前作では制約上、2トラックしか使えなかったが、本作では3トラックをフルに使えるようになったため、音色と響きに厚みが増している。 仲間が3人揃う前、揃った後でフィールドマップの曲が変わる仕様になっており、どちらの曲も印象に残る。 エンディングテーマ『この道わが旅』は、後にTVアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(1990年代版)にて、歌詞を付してのエンディングテーマとして使用された。「卒業式の旅立ち・お別れソング」として使用している学校も多い。 戦闘のテーマは当時のTBSの人気番組『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』のゲーム『刺しつ刺されつ』(*6)のBGMとして採用された。 また本作は前作より未来という世界観に合わせて、楽曲も近代的なポップス調の物が多くなっている。 賛否両論点 船入手後の自由度が高すぎる そこまでは地続きの部分しか行けずほぼ一本道なのだが、船入手で色々な大陸に足を延ばせるようになり、探索する楽しみはあれど、どこへ行けばいいのかわからず途方に暮れたプレイヤーも多かった。 うかつに後半行くべき大陸に上陸して強敵と出くわし瞬殺されるケースも多発した。 一応船入手後に前作の舞台であるアレフガルドが目の前にある(船入手の町でも「東の海を渡るとアレフガルド」という人がいる)のでそっちに向かい、ここでラダトームから丸見えの竜王の城に行けば竜王が「5つの紋章探し」のクエストについて説明し「まずは大灯台に行け」と教えてはくれる。(ただし大灯台はドラゴンフライの集団等の凶悪な敵が出現し行程も長くボス戦もあるという難関なので、最初にここに行くのが適正とは言い難い。紋章以外にめぼしい宝もなく、終盤になってから行っても全く問題はない。) のちのシリーズでは、「水門」や「浅瀬」で船の移動範囲が制限されることも増えている。「どこに行けばいいのかわからない」問題は起きづらくなったが、これはこれで「行ける範囲が制限されすぎている」という新たな不満にも繋がっており、「自由度」と「謎解き」のバランスは極めて難しいことがうかがえる。 没落したロトの装備。 前作はロトの剣と鎧のみだったが、本作では盾と兜(*7)も加わりロト装備一式を揃えることができる。 だが防具が全て最強の守備力(呪われたものを除く)を持っているのに対し剣だけは前作の攻撃力40(*8)のままで『稲妻の剣』(攻撃力80)どころか市販の『ドラゴンキラー』(攻撃力50)にすら劣っている。そのため名実ともに最強から陥落しており「金策に困りがちな冒険の中盤にタダで手に入るから経済的に役立つ」という程度のものに成り下がってしまった(*9)。 また防具に関しても守備力こそ最強だが名実とも最強と言えるのは兜のみ。鎧はHP回復効果が失われた上に『水の羽衣』に対して守備力では5の差しかなく、ブレスや攻撃呪文の耐性で劣っている(*10)ため実質的に最強ではない(*11)(*12)。盾も『力の盾』と守備力が2しか変わらず力の盾には道具使用の『ベホイミ』効果があるためトータル性能で劣っている(*13)。 問題点 調整不足に起因する高難度 本作の難易度の高さは計算の上で構築されたものというより、調整不足によるバランスの悪さが大きく影響している。 評価点でも述べたように手応えに繋がっているのも事実だが、本作を語る上で避けては通れない問題でもある。 前述の通り強敵が多い。 大体どのモンスターも、プレイヤーの出現地帯への到達レベルを2回りほど上回った強さを持つというアンバランスな状態になっている。サマルトリアの王子が集中攻撃を受けて撃沈するのはもはや日常茶飯事。 + 代表的な強敵たち ホイミスライム 本作ではモンスターにMPが設定されておらず(*14)、事実上呪文が使い放題。そのため序盤の1人だけのときにホイミスライムと戦うと、本作のホイミスライムのホイミ使用率が異常に高い(7/8の確率で唱える)事もあり、延々HPを回復されて戦闘が長引いてしまい易い。 前作も対スターキメラ戦などでこういった事が発生していたが、あくまで1対1なので実質「ダメージの軽減」に近かったのに対し、こちらは回復個体が複数いるとお互い回復し合って手に負えないことがある。 初登場は最序盤だが、冒険の中盤~後半期でも様々なモンスターの回復役として登場するのも特徴。他のモンスターと一緒だと、上記の超高頻度でそのモンスターにホイミをかけまくるサポーターとなる(他のモンスターがいない同種のみになると自分にしか使わない)。必然的にザコと知りながらもこれを先に処理しなければラチがあかない状況を作り出している。特にドラゴン角における後述のマンドリルとのコンビでそのいやらしさを感じることだろう。 マンドリル それまで敵の攻撃力が最大25・HP20程度という時期に、攻撃力48・HP40という設定ミスを疑うレベルの能力値(*15)を持ち、しかも最大4匹で襲い掛かってくる。物語序盤の割には、受けるダメージが10ポイント近く違うと言えば、その差が分かるだろうか。初遭遇時点で集中攻撃を受けようものならサマルトリアの王子どころかローレシアの王子でも沈む。 しかも強さに対して得られる経験値が18と少なく見返りが少ないのも嫌らしい。ローレシアの王子の攻撃やギラで簡単に倒せるリザードフライが25の経験値を貰えるのと比べれば割に合わなさ過ぎる。 ムーンブルクの王女が仲間になっても尚脅威で、出現範囲も広いため、こちらがある程度育つまで長い間苦しめられることになる。 ドラゴンフライ 最大5匹で現れて炎を吐きまくる真紅のトンボ。本作では炎のダメージを防御で軽減できない上に、炎に耐性のある装備もロトの鎧と水の羽衣しかない。HPは低いのでいかづちの杖を手に入れるかベギラマを覚えていればバギ+いかづちの杖orベギラマで一掃できるのが救いだが、戦う機会が多い大灯台では順当に進めていればどちらもまだ使えない。HPを回復させていない状態で、この集団に不意打ちされたり逃走失敗したりしようものなら即全滅コース。 またラリホーにも完全耐性を持っており足止めができないというのも厄介。 パペットマン 「不思議な踊り」か「スクルト」のどちらか(要するにダメージ手段皆無)しか使わないサポート要員。しかし本作の不思議な踊りは「最大MPの1/3~1/6の量のMPを減らす」というシリーズ屈指の鬼畜仕様。数回踊られただけで大抵MPが尽き、最大4匹連れに遭遇すると、一瞬で呪文使い2人のMPが0になる可能性さえある。しかも素早い上に呪文も効きにくいので、踊られる前に倒すのも困難。 特に「海底の洞窟」では、パペットマンに加えて「ウドラー」に「悪魔の目玉」と、不思議な踊りを踊る敵が3種類も出現するためMPが凄まじい勢いで溶ける上、さらに溶岩(*16)の上を歩かねばならず否応なく回復呪文でMPを消費するためMP管理が厳しい。おまけに他のモンスターも強く、前述のドラゴンフライも出現して炎でHPを擦り減らしてくるため、ロンダルキアへの洞窟に並ぶ難所である。 メタル系スライム シリーズでは経験値稼ぎの友であるメタル系スライムですら本作では強敵として立ちはだかる。メタルスライムはギラに加えてラリホーまで使ってくる。最大HPも6と高めで、序盤に8匹の集団で現れると全滅の危険もある。しかも経験値も135と後のシリーズに比べると非常に少ない。中盤以降はローレシアの王子なら1撃で倒せるようになるのでカモになるが。 はぐれメタルは最大HP35と高いため、倒そうにもベギラマでHPを削られるだけに終わることが多いどころか、運が悪いとはぐれメタルの方から逃げてくれず会心の一撃も出ないまま、はぐれメタルが逃げるのを祈る、命からがらはぐれメタルから逃げ出すという他のシリーズではまず見られない光景さえ起こりうる。たとえ倒せても、経験値が1050と後発作品に比べるとやはり少ない。 ただし守備力は後のシリーズのような特殊な処理がされておらず255どまりなので、ローレシアの王子のレベルが高くなり、強力な武器を手に入れればダメージが通るようになる。ラスボスの守備力も255なので、はぐれメタルを楽に倒せるかがラスボスに勝てるかの試金石とも言えるかもしれない。 キラーマシーン ラスボス、はぐれメタルに次ぐ全モンスター中第3位の守備力230を誇り、初遭遇時点ではローレシアの王子の攻撃さえ一桁ダメージに終わることも多い。攻撃呪文はまったく効かないのでルカナン重ね掛けぐらいしか有効な対抗手段がない。攻撃も2回攻撃に痛恨の一撃、とシンプル故に強力。 ドラゴン 最大4匹で現れて威力が高めの炎を吐いてくる。ドラゴンフライと違って耐久力も高くザラキとラリホーもまず効かない、と完全な上位変換。 ロンダルキアを目の前にしてロトの鎧も水の羽衣も装備していないサマルトリアの王子が焼き殺され、逃走に失敗し全滅するのが日常茶飯事。 前作と違い上位種は登場しないのが救いと言えば救いか。 デビルロード・バズズ 自己犠牲呪文の「メガンテ」を使用する敵。しかし、本作のメガンテは100%全員死亡という凶悪仕様であり、発動されたら全滅確定となる。後のシリーズのように瀕死で生き残るような事も、回避する手段も一切無い。 パーティーに死人がいない場合、 「デビルロードは メガンテの じゅもんを となえた!」 のメッセージが表示される前に突然文字枠が赤くなる。「文字枠が白から赤に」→「呪文のSEが鳴る」→「 『メガンテの じゅもんを となえた!』 のメッセージが表示される」順番に処理されるので、文字枠が赤くなった瞬間に全滅が確定する。 デビルロードはHPが1/4以下に減るとその呪文を1/8の確率で唱えてくるのだが、数匹グループで頻繁に登場する上、後発作品に登場するメガンテ使いの「ばくだんいわ」と違い、炎や甘い息等で熾烈に攻め立ててくるので放置もできない。 さらに上位モンスターで中ボスでもある「バズズ」は、ボスでありながら同様にメガンテを使ってくる。 デビルロードにはマホトーン、バズズにはラリホーが有効でメガンテを封じる手立てがあるのがせめてもの救い。ただデビルロードは呪文を封じるとベギラマを使わなくなり、炎と甘い息の頻度が上がるのでこれまた厄介。 ブリザード 最大4匹で現れて全体即死呪文の「ザラキ」を連発してくる(*17)。これだけなら後のシリーズでも同じような敵はいるが、厄介なのは「レベル最大でも確実な対抗手段が存在しない」こと。 本作の行動順はランダムの要素が極めて大きく、すばやさ最大の王女であっても先攻が取れないことがよく起こる。そしてブリザードは「ザラキ」と「ルカナン」以外の行動パターンを持たないため、ザラキを使う確率が非常に高い(ほぼ半々)。その上、本作にはザラキ耐性を上げる・封殺する装備品が存在しないので「遭遇したが最後運ゲー」ということになる。敵から味方へのザラキの成功率自体は1/8と一見低めだが、複数出現で何度も連発される事を考えると決して低くはない。 攻撃手段がザラキのみであるため、運良く効かずにすんなり倒せたり、ルカナンを使って無駄にターン消費してくれたり、先手を取って逃げられれば被害はない。そういう意味でも運に左右される。「サイクロプス」や「キラーマシーン」といった物理攻撃の強力なモンスターと組んで出現したとしても、本作のルカナンは後述のように欠陥品も同然なので、使ってくれればほぼ行動を無駄にするだけなのでラッキーといえる。 前述のデビルロードのメガンテ同様、ブリザードのザラキは唱える前に判定されているようで(*18)、先頭にいるローレシアの王子に効いたと判定された場合、いきなりローレシア王子のHPが0になり、次いでステータス画面やテキスト、そしてブリザードの白い部分(*19)の色が誰かが死亡したときの赤色に染まり 「ブリザードは ザラキの じゅもんを となえた!」 と表示される。ここまでたどり着いたプレイヤーには赤色のステータス枠自体は見慣れたものではあるものの、いきなり画面が赤色に染まるためプレイヤーにトラウマを残した。 更にこちらが先手を取ったとしても、ブリザードはHPも呪文抵抗力もそこそこあるのでイオナズン+ベギラマでも生き残ることもしばしば。こちらのザラキの成功率も50%なのでリスクが高く、そして一番効いてほしいマホトーンは絶対に効かずラリホーもまず効かない。上記のデビルロードが可愛く見えるほどである。 アークデーモン 前述のブリザードやデビルロードのような即死攻撃こそないものの、最強呪文のイオナズンを連発する上、ギガンテスに次ぐ圧倒的な攻撃力で2回攻撃まで繰り出してくる。威力中程度の炎攻撃すら有情に思える強敵。 最大HPも210と高く、最高レベル 最強装備のローレシアの王子でも会心の一撃が出ない限り1ターンで倒すことは困難。こちらのイオナズンも3/7の確率で無効化され、ザラキもまず効かない。さらに物理攻撃も7/64の確率で回避するという俊敏さも持ち合わせている。 おまけにマホトーンに対しては完全耐性を持っているため、最大の脅威であるイオナズンを封じ込めることは不可能。ラリホーがそこそこ効くのがせめてもの救いか。 単体でも充分強いのに、前述の強敵であるブリザードやデビルロードを伴って出現することもある。運悪くデビルロード2匹と組んで出てきたときは、甘い息で眠らされたところをイオナズンでぶっ飛ばされる、デビルロードから先に始末しようとしてメガンテを使われるなど、万全の状態からでも全滅を覚悟した方が良いレベル。 上位種に中ボスの「ベリアル」がおり、こちらもまともに戦うと強敵なのだが、FC版では確率は低めなもののザラキが効いてしまう。 「アトラス」「バズズ」「ベリアル」といったラストダンジョンのボスたちは、パラメータ上最大HPを256以上にすることができなかったゆえの苦肉の策として1体を除いて全回復呪文「ベホマ」を使用する(*20)。 ラスボスも前述のとおりベホマを使う上に、攻撃呪文が効かず会心の一撃が絶対に出ない仕様になっているため、「ルカナン」を重ね掛けするぐらいしか有効な戦法もない。判断力の数値が最低に設定されており、自身のHPがMAXでもベホマを使用する事もあるのが救いか。さらに攻撃をくらうと「いしきをなくした」というメッセージと共に眠り状態に陥らされることがある。次回作と違ってザメハはないので眠りを回復することはできず、そのままローレシアの王子が眠ったまま回復が間に合わずに死んだ場合、通常プレイではラスボスにダメージを与える方法がほぼなくなるので全滅が確定する。また、グラフィックの大きさの関係で、ムーンブルグ王女のHPやMPが見えにくくなるという問題もある。 一方、やろうと思えば(そして運が良ければ)低レベルでも撃破は出来るので、ひたすらレベル上げしなければ絶対に勝てなかった前作のラスボスよりは弱いという声もある。 こちらの使う蘇生呪文「ザオリク」は移動中しか使えず、更に蘇生時のHPは1。しかし「悪魔神官」の使うそれはHP全回復と、次回作以降の仕様を先取りしている(*21)(*22)。 守備力を増減させる「スクルト」「ルカナン」の増減値が1回につき「基本守備力の8~17%」しかなく、さらに重ね掛けしても基本守備力の50%~150%の範囲までしか変わらないというのも厳しい(*23)。 逃げるの成功確率が一律2/3とシリーズでも高めとなっている。 これ自体は問題が無いように見えるが、逆に言えばレベルがどれだけ上がろうと成功確率が上がらないのである。そのため温存策を取る場合、逃げるよりも殲滅した方がかえって消耗が抑えられる、という逆転現象が発生してしまうことも。 もっとも、仮にレベルによって逃走成功確率が上がったとしても、後のような低確率であれば(*24)ロンダルキアへの洞窟などの難易度が跳ね上がっていたのも事実だが。 なお、上記の成功率は大半のボス戦にも適用されており、海底の洞窟とハーゴンの神殿上層部に出てくるものを除き(これらは出現地点に逃亡阻止の処置がされている模様)、同じく2/3の確率で逃げだすことができる(*25)。 一部謎解きの高難度 紋章探しは特に困難。「吹けばそのフロアでの紋章の有無がわかる」アイテム「山彦の笛」を手に入れたところで、前作の「王女の愛」の様にそのものずばりの位置を示してくれるわけではない。笛を吹きまくり、反応があれば床を一歩一歩「しらべる」必要がある(前述の通りヒント自体は分かりやすいが)。 この紋章探しに関連して、とある人物が「かつてメルキドと呼ばれた街の南に~」と助言してくれるが、前作未経験者には「?」となるヒントであることは否めない(本作では前作のメルキドは勿論、その跡地にも何もない)。 もっともこの助言の場所である大灯台はこの時点では場違いな難易度なので気付かなかったらむしろラッキーである。 紋章を納めに向かう祠の場所については 「海のどこかに」 というアバウトな一言。海上でわずか1マスの祠を探さねばならないが、これには「海上を彷徨いながらレベルを上げさせる」というゲームバランスが組まれている一面がある。 とは言え、主要地点同士の動線上にあるため、思いがけず見つけることも多い。 紋章を集めた上で入手する「ルビスの守り」はラストダンジョンで使用するのだが、最後の紋章はラストダンジョンへ向かう途中のダンジョン内にある。 そのため、紋章を入手した時点で一度戻る必要があるのも面倒であるし、気づかない等でそのまま先へ進んでしまいラストダンジョンで途方に暮れたプレイヤーの姿もあった。 進行必須アイテムの「水門の鍵」及びその持ち主であるラゴスの発見もかなり高難易度。 「ラゴスという泥棒が水門の鍵を盗み出した」「ラゴスはペルポイの町の牢屋に捕まっている」というところまでは情報収集を欠かさなければ聞き取れるのだが、ペルポイの牢屋に実際に行くと牢番の「ラゴスは脱獄してしまった」の一言と共にパッタリと足取りが辿れなくなってしまう。 気付いてしまえばなんてことはないところに隠れており、見つけ出してしまえば水門の鍵も普通に譲ってくれるのだが、ほぼ完全なノーヒント。前作をプレイしていれば勘のいい人なら気付けるかも……というレベルの発想の転換が求められる。 シナリオ進行的にはラゴスに会うのは金の鍵入手で解禁されるイベントなのだが、金の鍵を使って探索できる範囲には、旅の扉の行き先がラゴスと同じトリックで隠されていた部屋だったというパターンが数多く配置されている。一応これがヒントと言えなくもないが、これをラゴスに結びつけるにはそれなりの勘が必要だった。 ラストダンジョンの1階から2階に移動する方法については完全ノーヒント。 やる事自体は特定の場所でイベントアイテムを使うだけの事なのだが、ここまでアイテムを使用するイベントには一応はヒントがあったため、全くヒントがないためにイベントアイテムを使用するという考えに至らないプレイヤーも多かった。 加えてアイテムを使用する場所も目立つとはいえただのデザインと見れなくもなく、使用するアイテムも既に別のイベントで使用済みのアイテムである。 流石に公式ガイドブックでもこの点を考慮したか、Q Aコーナーにほとんど答えも同然のイラストが掲載された。「意外と簡単だと思うが」などというコメントが付いているが、まったくそんな事はない。 なお、謎解きと呼べるのはここが最後で、これ以後は比喩でなく1本道が最上階まで続く(*26)という、歴代でも珍しいシンプルなラストダンジョンになっている。 これらの謎解きの難易度の高さは、プレイヤーが学校などで情報交換を取り合うことも想定していた。 当時少し遅れてプレイし始めた人は、そこまでゲームが進行していないにもかかわらず、友達から答えを聞いて知っている、という人も少なくなかったのではないだろうか。 完全にノーヒントで一人でプレイすると、謎解きを全てこなすのは困難である。 実は謎解き難易度の高さは戦闘難易度の高さと表裏一体の部分があり、「謎解きで世界のあちこちを放浪しているうちに、自然と適正なレベルまで経験を積む」ことがある程度意図されて設計されている。ただ、成果の上がらない探索を延々とやらされている感が否めないのも事実である。 妙に弱いサマルトリアの王子 仲間にする際の右往左往、そしてそれを締めくくる「いやー、さがしましたよ」という、プレイヤーの感情を逆なで(*27)する迷台詞。それに反してステータスの伸びは悪く装備も貧弱で、うかつに攻撃に参加させると即棺桶送りになるその頼りなさは、ゲーム界における「器用貧乏キャラ」の代名詞として扱われるハメに。安定して使える攻撃呪文は低火力の「ベギラマ」、回復は「ベホイミ」と、こちらも頼りない。装備可能な最高攻撃力の武器が3人揃うより前の序盤に購入可能な「てつのやり」(*28)で終了とは、流石にロトの子孫としていかがなものか。 右往左往に関しては、王子側もこちらを探しているために起こったすれ違いであるし、FC版では勇者の泉で清められた際にフラグがたち、直接リリザの街にいけば仲間にできる(*29)ためにそもそも右往左往せずに済むこともあった。 ステータスに関しては呑気者という設定を反映してか、いわゆる晩成型の成長率。レベル30手前あたりからステータスの成長率が急上昇をはじめ、最終的にはやぶさの剣や鉄の槍でもまともなダメージを出すようになるのだが、本作の平均クリアレベルは30強であり、ステータスが上がり始めた直後にクリアしてしまうというケースが多かった。後述しているが、開発が難航した関係で、開発が想定したクリアレベル帯と実際のクリアレベル帯に大きな差が生じているのも一因だろう。 ベギラマはレベル18にならないと覚えないにもかかわらず、設定ミスで王女がレベル4で覚える「バギ」と同威力(17~33ダメージ)となってしまっている(説明書や公式ガイドブックには本来の威力である30~50ダメージと書かれている)。敵全体に攻撃できるメリットはあるとはいえ、覚えるレベルで行く場所ではもはや火力は一線どころか削りに使うとしても弱すぎるという状態になってしまった。 ベギラマの弱さが目立つが、本作はベホイミも王女がレベル1から使えるせいなのか妙に弱い。本作のベホイミは移動中と戦闘中で回復量が違うのだが、移動中だと回復量34~66でなんと回復量が薬草と同じである。薬草がシリーズ屈指の強さとも言えるが。ホイミの回復量が25~42なのでヘタするとホイミより回復しない有様。戦闘中も回復量45~85とばらつきが大きい上に、力の盾の使用効果で無限に使えてしまう(*30)。 とはいえ、帰還の呪文「ルーラ」やザオリクは彼しか使えないし、序盤のホイミ・ギラ・キアリーは「湖の洞窟」攻略にかかせない。パーティメンバーが多ければアイテムの所持量が増え、敵の攻撃も分散する…と、実際には無くてはならない存在であるのがまた面白い。「肝心の蘇生役が真っ先に死ぬ」「ピンチの時ほどルーラ役が死んでいる」といった事情が、余計に「使えない奴」という印象を助長している節もあるが。 『ふっかつのじゅもん』の冗長化 ゲーム内容の増加に伴って復活の呪文が冒険の進行と共に長くなっていき、最長で52文字にもなる。メモを取るのもゲーム再開時の呪文の入力にも非常に時間がかかる。うっかりメモを取り間違えてしまい、「じゅもんが ちがいます」のコメントを前に絶望するプレイヤーが続出した。 使われる文字は「あ~ぽ」までの64文字分の平仮名。「だ」行の代わりに「ぱ」行が入ったため、前作で生じた「じ・ず」と「ぢ・づ」の混乱はなくなったが、今度は濁音「ばびぶべぼ」と半濁音「ぱぴぷぺぽ」を誤認するケースが多発した。 そもそもRF接続しかないファミコンと当時のテレビでは「ドットの滲み」が激しいので濁点と半濁点の判別は著しく困難(*31)。 パーティメンバーが増えるほど呪文も長くなる。手持ちのアイテム数も長さに関係しているため、アイテムを減らせば多少は短くすることが出来る。 長くなったと言ってもフラグの全てを管理しているわけではないので、その隙を突いて「みずのはごろも(*32)」や、「いかづちのつえ(*33)」を複数入手するという裏技も存在する。 幅が大きすぎる乱数 ダメージ計算や行動順に用いられる乱数に妙に幅がある。また呪文の数値にも大きなばらつきがあり不安定。 特に行動順に割り振られる乱数が極端に大きく(素早さ÷2の値に0~255加算される)、寧ろ素の素早さの影響の方が小さいとすら言える。これにより最高レベルでも序盤の敵に先制行動されたりする。呪文の威力も最低と最大に倍ほどの差がある。 この煽りを受け、比較的高い素早さや中級回復呪文を売りとしているサマルトリアの王子の使いにくさに更に拍車をかけている。 この辺りの大雑把さはウィザードリィ等も同じであり、この時期としてはそう珍しいものでもない。以降の(日本製)コンピュータRPGでは徐々に乱数の幅が減っていく。 もっともウィザードリィはテーブルトークRPG『ダンジョンズ ドラゴンズ』の影響を受けまくっているので当然である。そして当時のコンピュータRPG全体がウィザードリィ(及びウルティマ)の影響を受けまくっている。 D Dに限らずTRPG(及びボードゲーム版SLG)は乱数の影響が大きい物が多い。それによって起こる思わぬ事故がまた醍醐味として楽しまれているのだが、アドリブによる物語の修正が効かないうえ、TRPGとは比べ物にならない回数の(正に「桁が違う」)戦闘を繰り返すコンピュータRPGには向いていなかったのだろう。 その他 本作より、敵を倒すとアイテムを落とすようになったが、本作には仕様上、落とし穴がある。 薬草などごく一部以外のアイテムは、1つでも既に所持しているとそのアイテムを落としても内部でゴールドに置き換えられる(*34)。そのため、ドロップ品でしか入手できないアイテムは1つまでしか入手できない(リメイク版で修正)。 特に問題なのが「不思議な帽子」。守備力は4(被ダメージ1軽減)と「ないよりはマシ」ぐらいだが消費MPが若干軽減される特殊効果、何よりサマルトリアの王子とムーンブルクの王女にとって唯一装備できる兜であることもあって魅力たっぷりだが、モンスターのドロップ限定で低確率でしか入手できない上に1つまでしか所持できないため、2人同時に与えることは絶対にできない。この仕様は公式ガイドブックなどにも記載されなかったため、2つ目を入手しようと無駄な時間を費やしたプレイヤーも少なくなかった。 本作にはまだ預かり所は存在せず、仲間をパーティから外すこともできなかった。後の『IV』のはぐれメタルヘルムと違って、複数入手する手段は無いのである。 鍵の管理が面倒 イベントアイテムの「水門の鍵」を除くと3種類の鍵が存在するが、どんな扉でも開けられるような万能キーがない。ムーンブルクの王女が「アバカム」を覚えるまでは、3つ全ての鍵を持って管理する必要がある。 銀の鍵は終盤に利用価値がなくなるが、攻略情報でも見ない限りどの鍵がいつまで必要かは分からない。牢屋の鍵は下手に捨てると詰んでしまう可能性もある(詳しくは後述)。結局全種の鍵を持って数少ないアイテム欄を圧迫されながらのプレイになってしまいがち。 福引きの5等が薬草。 当りの最下位である5等は15Gでどこでも簡単に買える薬草(売っても12G)。福引券そのものが53Gで売れることを考えれば事実上のハズレでしかない。こんなことなら絵柄2つ揃いの残念賞による福引券バックの方がはるかにマシである。 王様がケチ ドラクエシリーズの伝統と言えるツッコミ所であり、もちろんのっけから強い装備を与えては極端なまでにヌルゲーになるのでゲームバランスを取る意味でおかしいことではないのだが本作はその設定で違和感が大きい。 他の作品は「他の勇者候補も数多くいて予算を出せない」「伝説の勇者ゆかりの者と言われても王様自身がそれを信じられない」などそれなりに納得な考察もできたが、本作はロトの子孫であることが自明かつ自分の子であり、ここまで冷遇するのは不自然である。 総評 1人旅だった前作から一歩進み、キャラクターに与えられた明確な個性と、複数パーティという仕様によりもたらされた戦闘の戦略性は斬新な要素であった。 また乗り物などといった行動範囲を拡げる要素も取り入れられるなど、以降のRPGにおける新たなお約束もここで初登場した。 まさにこの後に登場したRPG全ての原点ともいえる存在であろう。今遊んでもその面白さは全く古びる事はない。 上述の通り、調整不足から来るバランスの悪さと難易度の高さが欠点だが、それがまた良くも悪くも歯ごたえの高さに繋がっている。 ライトユーザー向けの易しい難易度のRPGでは物足りない人は是非とも挑戦してみて頂きたい。 移植・リメイク FCの他、MSX1とMSX2版が発売されている。 あるキャラに話しかける際、ムーンブルクの王女をある状態にすると「あぶないみずぎ」が貰えるイベントが追加される。この時MSX1版のみ、水着(モノキニ)を着た王女の一枚絵が(モノクロ画像だが)表示される(一方でMSX2版ではイベント自体は存在するものの一枚絵は無い)。「あぶないみずぎ」は『III』にて装備として正式に採用された。これが俗に言うドラクエ名物「セクハラ装備」の始まりである。 貰うときは何故か「ハイレグのみずぎ」と言って渡される。渡された後はメンバー全員が見てる前で生着替えさせられて、やんややんや言われるセクハライベントが発生する。 上記の通り装備区分の関係でローレシアの王子は全ての武具が装備可能なのだが、さすがにこれは特別で王女しか装備できない。仮にできても野郎さんがこんなものを着た姿など見たくもないことは言うまでもないが。 モンスターの出現パターンも変更。キラーマシーン3体や悪魔神官4体のように凶悪なパターンもある。 画面スクロールは両機種版共に8ドット単位でガクガクしており、カーソル入力の反応もよくはない。 ちなみにMSX版・MSX2版を製作したのはエニックスが発注した個人請負のプログラマーとのこと。 1993年には『I』と共にSFCにて『ドラゴンクエストI・II』としてリメイクが行われた。難易度等が調整されており、かなり遊びやすくなっている。1999年にはGB版も発売。 詳細は上記リンクを参照。 2005年には携帯電話アプリ版、2014年にはスマートフォン版も配信されている。 2017年に上記を元にした3DS・PS4版が、2019年にはSwitch版が発売された(ダウンロード専売)。 2011年にはロト編の3作をWiiに移植した『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』が発売された。中断セーブ機能が追加されている。当然だが、復活の呪文もそのまま使える。 余談 本作の難易度の熾烈なバランスは前述の通りだが、このような状態になってしまった原因は開発スケジュールの余裕の無さに起因している。 本作の開発期間は『I』発売から数えてわずか7ヶ月しかなく、皆で手分けして各部の作業を行うように割り振った結果、「最初から最後まで通しでテストプレイをした人間がいない」状態となってしまったのだ。 要所でのテストプレイは行っているものの、それは予め想定したレベルでのテストプレイであり、その想定レベルが実際の到達レベルよりも、かなり高かったため難易度が上昇してしまったのである。 因みに、当時エニックスからの催促が鬼の様にかかってきて、難航した開発との板挟みになり、ゲーム発売後に堀井雄二は胃潰瘍で倒れてしまったエピソードが本人から語られている。 一応の時点だが最初から通して遊べる段階で、スタートからロクでもない難易度だったと、中村光一とすぎやまこういちの対談で語られ、すぎやまが驚いていた。参考までに、普通に進めた場合、ロンダルキアへの洞窟はLv24(経験値90000)前後での踏破となり、公式ガイドブックの到達レベルは30(同230000)である。 パッケージウラの画面写真の1つが戦闘画面になっており、なんとローレがレベル1、サマルとムーンがレベル7でブリザード1体・ギガンテス2体と戦っているという、まず普通のプレイではありえない状況となっている。 言うまでもなくこんなレベルではブリザードのザラキ以前にギガンテスの一撃で即死必至。全部会心の一撃が出たとしてもまず1体すら倒すことなどかなわないだろう。 そもそもローレが死んだまま二人だけレベル7まで上げる時点でもとんでもなく面倒な作業を強いられる。それでいてそんな状態でロンダルキアでこの組み合わせと遭遇する状況など、正攻法プレイでは意図的にやろうとしても実現できる可能性は限りなくゼロに近い(*35)。 『ファミリーコンピュータmagazine』の1987年度ファミマガゲーム大賞では28.02点(5点満点×6部門=30点満点)という驚異的な高得点を叩き出した。 これは結果的に最後まで破られることない歴代最高記録となった。 糸井重里はロンダルキアへの洞窟を踏破した際の「思えば遠くへきたもんだ」という感慨から、広いフィールドが特徴の『MOTHER』作成のヒントを得たと語っている。 本作で登場した「痛恨の一撃」は「敵が会心の一撃を出してきた!」という強烈なインパクトを放ったが、現在からすればちょっと笑えるネタもある。 それは小学生ぐらいならば「痛恨」という言葉自体知らず「つうこん」という文言自体をこのゲームで初めて見たせいで「つうこん」を「IIコントローラー」の略称「ツーコン」と勘違いしたというもの。当時は平仮名、片仮名を満足にすべて使えるゲームはほとんどなかったため、こういった表記もザラだったことや、対戦ゲームではCPUが2Pの代わりだったことなどもあって「敵→CPU→2P→IIコン」のような三段論法的解釈でネタでなくマジにそう思ったという現在からしたら冗談としか思えないことが起きてしまったようだ。実際「ファミマガ」コト「ファミリーコンピュータMagazine」の「DQII Q A」のコーナーの投稿イラストにも「IIコンの一撃!」とIIコントローラーの絵が描かれたイラストがあった。因みにこの「ツーコンの一撃」は現在でもネタとしてよく使われる。 この当時のゲームは容量との戦いが避けられず様々な形で使い回すことによる削減の工夫が本作や本シリーズに限らず見られた。本作ではその使い回しにさすがに無理筋なものがある。 + ネタバレ注意 それはなんと精霊のほこらで精霊ルビスが「ルビスのまもり」をくれる時の台詞で、アイテム欄が満タンでそれを受け取れない場合… 「でも きみたちは もちものが いっぱいだね。 でなおしておいでよ。」 とまあ、こんなとても似つかわしくないことを言うのだ。それまでの台詞は「わたしを よぶのは だれ? わたしは だいちの せいれいルビス です。 あら?おまえたちはロトのしそんたち ですね? わたしには わかります。 では わたしは ゆうしゃロトとの やくそくを はたすことにしましょう。 わたしの まもりを おまえたちに あたえます。」であり、それまで「おまえたち」「です」「ます」と厳かなイメージから一転、急にくだけた口調になり、まるでコントのようなズッコケ展開になる。 これはラゴスから「すいもんのカギ」を受け取る時に同じく満タンで受け取れないときに言われる台詞をそのまま使い回している。ラゴスの場合は「あは みつかっちゃった! ぼくが うわさの ラゴスだよ。 すいもんのカギを かえすから もう ゆるしてね。ごめんね。」と上記の口調そのものであるため、元々ラゴスありきで作られた台詞と思われる。 普通に考えれば、精霊のほこらのような場所に向かう時の方が準備を整えて行くと思われ、街中に配置されたラゴスでそのようなケースになることが多いだろうと想定してラゴスを優先したと思われる(*36)。 実際ルビスの守りまでも道のりは長く苦しいので先述の通り準備を整える傾向や、それ以前に挫折した者も少なくはないことなどから、上記のようなコントを見た人は少なく、インターネットによる個人の情報発信が確立されるまでは比較的マイナーなネタだった。 MSX1版とMSX2版は同じ容量で移植ができなかったようで容量が倍増された。ちなみにDQ1も容量が倍増されている。 本作と『ポケットモンスターシリーズ』には実はとある縁がある。 書籍『ゲームセンター「CX」』によるとポケモンの開発者である田尻智は、友人であり後にポケモンのキャラデザを担当することになった杉森建がふしぎなぼうしを2個持っているのを見て「どうにかして1個譲ってもらえないか」と悩んだらしい。その経験が後に「友人同士でデータを交換し合う」というポケモンの発想に繋がったのだとか。 しかし、前述のようにFC版ではふしぎなぼうしはどうやっても1個しか所持できない仕様(*37)なので、このエピソードは成立しない。可能性としては杉森が何らかの偶然でふしぎなぼうしを2個手に入れたふっかつのじゅもんを成立させたか、杉森が見栄を張っていたのか、田尻の記憶違いか、あるいは…… 実はふしぎなぼうしを2個にすることが可能なアイテム増殖の裏技が存在する。しかもその手法は、「2つのふっかつのじゅもんを使って、アイテムを他のふっかつのじゅもんから貰う」というもの。ただし後述のデルコンダルにシドーを出現させる裏技が基礎になっているため実践する難度は高い。 有名な裏技・バグ + クリックで展開 復活の呪文を「ゆうて いみや おうきむ こうほ りいゆ うじとり やまあ きらぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ ぺぺ」と入力すると、「もょもと」と名付けられた、Lv48からスタートする(おまけに三万近い所持金と、紋章を既に3つ入手している)(*38)ローレシアの王子が登場する。如何にも制作側の「仕込み」臭い文字列だが、全くの偶然とのこと。(*39) そもそも文字の組み合わせは無数にあるため、意味が通じる文章の復活の呪文が生成されても不思議ではない。もし仕込みであれば、レベルにせよ紋章にせよ名前にせよ、もっと整ったデータになっていただろう。 そもそもこの呪文には堀井雄二が2人いるし(*40)。 現在は復活の呪文の生成プログラムが解析され、さらに意味の通ったネタ復活の呪文も多く作られている。 サマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前は、ローレシアの王子の名前の文字に割り当てられた数値によって選ばれる。 また、ローレシアの王子の名前または復活の呪文の最後の文字(または「おわる」)を入力する時にセレクトとスタートを押しながらAで決定すると、2人の名前を任意に変更できる。ただし再開する度に元に戻ってしまうので、毎回設定し直す必要がある。 これはサマルトリアの王子とムーンブルクの王女の名前まで記憶させようとすると、ただでさえ長い復活の呪文が更に長くなってしまうためである。 サマルトリアの王子に設定される名前の1つ「トンヌラ」はそのどこか間抜けな響きが話題を呼び、後の『V』でも主人公の誕生場面でネタとして使われた。ちなみに『いただきストリート』シリーズなどに2人が登場した際は本作での名前の1つである「クッキー」「プリン」という名前が使われている。 ムーンブルクの王女の名前の1つに「あきな」というものがあるが、それは堀井雄二が当時中森明菜のファンだったためである。 今作に限り集団で現れたモンスターとの戦闘には経験値に補正がかかり、出現した敵の頭数が多いほど1体あたりの経験値も余分に手に入るよう調整されている。 1体ならザコでも束で同時に来られると厄介になるのは必然なので納得のシステムだが、後のシリーズどころかSFC以降のリメイク版でも採用されていない。 復活の呪文で再開した時は、必ず全員のHP・MPが全快、毒や死亡といったバッドステータスも回復している。 但し死亡に関しては、教会で生き返らせたときと同じ額のゴールドがしっかりと減っている(手持ちが復活料金に満たなかった場合は、手持ち0で全員復活)。 とある裏技を利用すると、2回攻撃能力を持つ「隼の剣」に「破壊の剣」の最高攻撃力が宿り、なおかつ「破壊の剣」の呪い効果も起きない恐ろしい武器・通称「はかぶさのけん」が出来上がる。 同時に呪われた防具の防御力を他の防具に適用することもできる。 なお、サマルトリアの王子は「破壊の剣」を装備できないため「はかぶさ」は不可能だったりする。「鉄の槍」の攻撃力を持った隼の剣や悪魔の鎧の守備力で呪われないという程度なら可能。 デルコンダルの城で復活の呪文を聞いてから、ロンダルキアのほこらに入らずに直接ラストダンジョンに挑んでラスボス戦でわざと全滅すると、デルコンダルの城で復活してから一歩動いた瞬間に再びラスボス戦が開始される。このラスボスを撃破するとバグだらけのダンジョンに飛ばされてしまう。 もっともこのバグを実践するには、ロンダルキアへの洞窟からラストダンジョンまで回復無しでノンストップで辿り着かないといけないので、難易度はかなり高い。 「鍵」は重要なアイテムだが捨てることが可能になっている。 そのため、鍵無しでも扉を開ける「アバカム」の呪文を覚えずにロンダルキアのほこらで復活の呪文を聞いた後に「牢屋の鍵」を捨ててしまうと、アバカムを覚えるまでは下界に戻れなくなるという罠がある(*41)。 因みに説明書には「扉の鍵は、金の鍵と銀の鍵の2種類がある」と書かれていて、牢屋の鍵の事は伏せられている。 ボスを一撃で倒すことができる パルプンテの効果の1つに「おそろしいものをよびだす」というものがあり、これにあたると味方が全員気絶し、敵はすべて逃げ出してしまう。これがボス戦にも有効でなおかつ「戦闘終了=倒した」と判定されるため、たとえハーゴンであろうとも逃げ出した後きちんと倒した時のセリフを吐いて絶命する。 ラスボスのみ例外で、「逃げ出した」と表示され敵グラフィックも消えるがすぐに再度表示され戦闘続行となる。 はぐれメタルがたまに落とす「ふっかつのたま」はいつでもどこでも復活の呪文が聞けるアイテムだが、ラスボス撃破後にこれを使っても復活の呪文を聞くことが出来る。 ただし、この復活の呪文で再開するとラスボスを倒す前の状態に戻ってしまう(*42)。 これがバグではなく仕様だがロンダルキアの真白い雪景色は実は「ロンダルキア滞在中」のフラグで管理しており「ロンダルキアへの洞窟」を抜けるなど契機で変化し、フラグが立っていると草原色のパレットを黄緑から白にする形で処理されている。 JICC出版局の攻略本では、まだ先は長いのでちょっとだけ下界からロンダルキアを覗くという技が掲載されていて、記述通り確かに何列も重なる分厚い岩山層の左下の方にかすかに見える森がロンダルキアには違いないのだが、フラグが立っていないのでロンダルキア特有の雪景色ではないことから、そこがロンダルキアだなどと全然実感がわかないものだった。 なおこの記事の挿絵ではローレが「ほら、ここからなら少しロンダルキアが見えるだろ?」と教えるも二人の反応は「ふーん」「まさかそれだけの技なんじゃ…」と冷めたものだった。おそらくプレイヤー(読者)も同じ気持ちだったことだろう。 タイアップ 復活の呪文入力画面のBGM『Love Song探して』はタレントの牧野アンナとのタイアップであり、本人歌唱によるボーカル版が存在する。残念ながらタイアップ自体は不発に終わった。 前作の「ちゅん」や「みやおう」のように、劇中で「まちのうたひめアンナ」が登場し、タイアップ曲の「Love Song探して」を歌うシーンがある(BGMが入力画面の曲に代わる)。 ちなみに、後に『V』が発売された頃にエニックス公式で結成されたアイドルデュオ『ルーラ』がデビュー。『Love Song探して』の歌詞違いver.を含めて様々な曲を歌ったが、これまた不発に。 オールナイトニッポンの特別番組 「オールナイトニッポンスペシャル・徹底追及ドラゴンクエスト2」と題し、ドラクエIIの単一番組が放送された。パーソナリティはのちにドラゴンクエストIIIのヴォーカル版をリリースする鴻上尚史、ゲストは堀井雄二とさくまあきら。ドラクエのラジオドラマ等、ユーザーや原作者堀井雄二からすれば色々な意味で「コレジャナイ感」で溢れていた(*43)。 放送の中で、「ホイミという名前のドリンクを出したら?」とさくまあきらに振られた堀井雄二は苦笑いではぐらかした。後にファイナルファンタジーで「ポーションのドリンク」が出る事になる。因みにこの放送のスポンサーに、後に合併するスクウェアが参加している。今振り返ると「面白い」所も。 放送日は1987年4月4日、発売日から絶妙に経過した頃で難易度的に各種高難度の謎解きについて知りたい時期であり、リスナーのハガキ募集も当然ながら質問だらけとなった模様(*44)。 因みに、ラジオではあるが何気にエニックス全面協力の下ドラクエ単独で初の番組放送である。この放送繋がりで、後にオールナイトニッポンパーソナリティとなる鴻上尚史がドラクエⅢ愛の溢れる放送を送る事になる。 オリジナル実写ビデオ 「ドラゴンクエストファンタジアビデオ」という実写ビデオが1988年に制作された。サイレントドラマとオーケストラで構成、ロト三部作(Ⅰ~Ⅲ)の楽曲からセレクトされたものを使用。メインとなるドラマパートは主にドラクエⅡだが主人公の衣装はⅢ。Ⅲの移動手段で倒しに行くのはⅠの竜王と、初期3作品の要素がコンパクトに再構成されている。(*45) エニックス監修のもと、東北新社が制作。音楽はすぎやまこういち、演奏は東京交響楽団(アレフガルド交響楽団名義)。企画は岡田斗司夫で氏と縁深いガイナックスとゼネラルプロダクツ(*46)が特撮アニメーションと小道具を制作。また、知人で怪獣好きの庵野秀明が竜王のスーツアクターを務めた。制作費1億5千万円。 実写シーンは明らかにチープな点も散見されるが、当時における最先端の特撮やCG、アニメーションの合成技術が駆使されている。モンスターや街や城の雰囲気など、高い再現度で表現された部分もありファンにはうれしい。 この作品が縁でFC版DQ1~DQ4の【公式ガイドブック】に掲載される武器や防具、アイテムのイラストはガイナックスが描き起こすことになった。 その後の展開 『IX』ではローレシアの王子の服アイテムと、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女が配信で登場する。 『ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ』ではパーティーキャラクターが全て登場している。また「はかいのつるぎ」を装備して条件を満たすと「滅・はやぶさ斬り」なる技が使えるという凝った演出がある(実況まで「恐るべき隠し技!」「まさかの2回攻撃!」と叫ぶ徹底ぶり)。 双葉社と旧エニックスからゲームブックが発売されている。 双葉社のものはギャグ要素がかなり多めで、どちらかといえば子供向け。もっともファミコンソフトは子供向けに作られているのが基本だったので、本来のターゲット通りだが。 エニックスのものはオリジナル要素が多めだが、かなり完成度の高いものになっている。著者はTRPGや神話・FT関連書籍を多く手掛け、後に『I/O』のシナリオも担当した健部伸明。呪文発動時の凝った詠唱など、彼の持ち味が存分に発揮されている。 ストーリーも、主人公達が世界を巡ることで、当初はバラバラだった各国が打倒ハーゴン軍を目的に纏まっていく過程が丁寧に描写されており、そのクライマックスとも言えるサマルトリア攻防戦は最大の見所の一つ。更に「はかぶさの剣」や「デルコンダル城でラスボスと戦える」バグ(前者は運次第だが、後者はきちんとした理由付けがされている)まで再現しているこだわりっぷりで、エニックス発売のドラクエゲームブックでは『II』が最高傑作だと評する人も多く、かなり大量に流通したにもかかわらず、現在ではAmazonでもプレミア価格になっている。 キャラクター面では特に、サマルトリアの王子が非常に格好良く書かれているのが特徴。一人称もローレシアの王子が「ぼく」なのに対し彼は「俺」とワイルドな感じになっており、ヘタレのイメージを覆す新たなサマルトリアの王子像が活き生きと綴られている(また、ゲーム本編ではあまり目立たなかった竜王のひ孫も出番は少ないが重要キャラで、普段こそお茶目だが要所では渋い姿を見せてくれるため好評)。上にも書いたとおり現在での入手は困難だが、手に取る機会があればぜひ一読してもらいたい。 前作に続いて小説版も発売された。著者はロト三部作共通で、高屋敷英夫。しかしゲームのイベントをいくつも端折っている割に、オリジナルキャラの活躍に尺を取っており、完成度は前作より低い。 このオリキャラ魔法剣士「ガルド」はライバル役として登場するが、ローレシアの王子を圧倒するほど強く、サマルトリアの王子が決死の覚悟で唱えたメガンテでも怯むだけ、その動きは大幹部の悪魔神官でも捉えられず、実は前作小説に登場した勇者の仲間(※こちらもオリキャラ)の子孫で、悲劇的な過去を背負っており、終盤で仲間になり、ラストバトルで大活躍し、惜しまれつつ死ぬ…という、いかにもなメアリー・スー系キャラであった。 因みにサマルトリアの王子は、妹や父親に「スライムにも勝てない」と呆れられ、ムーンブルクの王女には振られ、戦闘では悲鳴を上げて逃げ回り、すぐにヒステリーを起こし…と、ゲームでもそこまで酷くはないだろうというほどのダメキャラにされている。最後の最後で報われたが。 「締め切りを勘違いしており、急いで書いた」とあとがきにある通り、やたらと改行が多かったり、ゾンビ系モンスターの腐臭の酷さばかりくどいほど強調されたりと、露骨なやっつけ臭すら漂っている。 その一方で本作で弱体化されたロトの剣に対して独自解釈を交えつつフォローされた点については好評となっている。 『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』や『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』では、ドラクエIIの世界のその後の世界を冒険することになる。 吉崎観音の漫画『ドラゴンクエストモンスターズ+』でも、本作のその後の世界が描写されている。破壊神を倒し世界に平和をもたらしたはずのローレシアの王子は、その強すぎる力ゆえに(魔法を使えるわけでもないのに)「破壊神を破壊した男」として人々から迫害されるという、メタとシリアスが入り混じった設定が存在する。 更に、救援に駆け付けたサマルトリアの王子が「俺の剣は二度“破壊”の風を起こす……」と言い放ち、“古流剣殺法二文字・サマルトリア仕立て”なる剣術を披露する。バグ技をも取り入れたその設定には古参ファンも吹き出した。前述のように、サマルトリアの王子ははかぶさの剣を装備出来ないのだが、そこは気にしないのがお約束。 2013年のドラマ『ノーコン・キッド~ぼくらのゲーム史~』4話にも登場。主役の礼二と木戸が受験勉強の傍ら今作を攻略、ロンダルキアの洞窟を抜け受験にも合格するという話になっている。 ちなみに作中で使われていたパスワードは実際に使用可能である。 お酒の漫画「BARレモンハート」(古谷三敏)には、ドラクエⅡをネタに丸々1話使った回がある。マスターがドラクエⅡにちなんで出したお酒とは?(実在の酒で現在でも日本で購入可能) ドラクエが好きなのか、他にも「メガザルロックみたいな顔したヤロウが」というセリフや、「メラゾーマという名のカクテルが」などとドラクエネタが他の回でも出てくる。カクテル「メラゾーマ」のレシピはスピリタス(アルコール度数96.5度)にタバスコをワンダッシュ入れるという超強烈なもので、この漫画発祥ではなく実在するものである。スピリタスは酒専門店に行けば大抵売っているので作ってみよう。
https://w.atwiki.jp/abwiki/pages/558.html
堀井雄二さんが考案したRPG。 ファミコン最初期のRPGであり、我が国のRPGブームの火付け役。
https://w.atwiki.jp/dragonquest_ix/
▼サイト内検索(素材などが検索可能です!!) 検索 ドラゴンクエストIX@wikiへようこそ! 2009年7月11日発売のドラゴンクエストIXの攻略wikiです。 現在、管理人も進行中のため情報が整理しきれてません。 少しずつですが更新していきます。 管理人の戦いの記録(09.07.19現在) プレイ時間 47時間4分 戦闘勝利回数 1098回 錬金回数 50回 獲得称号数 37個 クエストクリア数 33個 宝の地図クリア数 7回 すれちがい来客数 2回 討伐モンスターコンプ率 71% おしゃれカタログコンプ率 17% 収集アイテムリストコンプ率 48% 錬金作成コンプ率 10% 更新情報 取得中です。 在庫あり!(2009年7月11日発売)【在庫あり】ニンテンドーDS用ドラゴンクエストスライムスピー... 【7月11日発売】 Nintendo DSi 本体 『レッド』 国内版
https://w.atwiki.jp/dq6ds/
**ドラゴンクエスト6DS攻略wiki スーパーファミコンで発売されたドラゴンクエスト6のリメイク版となるDSドラゴンクエスト6の攻略サイトです。 どんなゲーム? 「天空シリーズ」の3作目として位置づけられている。本作のテーマは“発見”であり、2つの大きなワールドマップ(パラレル)が存在し、主人公たちは2つの世界を行き来しながら冒険を進める。複数のワールドマップが存在するRPGはそれまでにも登場していたが、それらは、序盤は主人公の住んでいる世界だけを移動でき、ストーリーが進むことによって舞台がほかの世界へ移動するという形式が多かった(『ドラゴンクエストIII』『ドラゴンクエストV』など)。しかし本作では、ゲーム序盤から2つの世界を行き来しながらストーリーが進行するという試みが取り入れられている。 ドラクエ6にゅ~す 「ドラゴンクエストコンサート in 姫路」が2020年4月18日に再び開催決定。天空シリーズのほか,「ドラクエウォーク」の収録曲も演奏予定 「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサートが12月30〜31日に東京で開催決定 「『ドラゴンクエスト』ウインドオーケストラコンサート」の大晦日公演が開催決定 新日本フィルの「ドラゴンクエストVI」特別演奏会が千葉の松戸で11月3日に開催 カルベローナ聖バーバラ管弦楽団による「ドラクエ」楽曲演奏会の開催迫る ゲーム音楽のコンサート「THE LEGEND OF RPG」,シリーズ化が決定 日本BGMフィル,「ポケモン」「ドラクエ」「FF」などRPGの楽曲を演奏するコンサートを3月8日に開催。チケット発売中 アマチュア管弦楽団による「ドラクエ」楽曲の演奏会が8月16日に兵庫県で開催 「ドラゴンクエスト」シナリオスタッフの募集を開始。一次課題に従って作文2点を書き起こし,11月17日までに応募するのだ 【ヒャダイン】ゲームの実写化におけるキャスティングを妄想してみた
https://w.atwiki.jp/dragonquest10/pages/138.html
pgid / pgid / pgid pgid / No.081〜No.100 / pgid pgid / pgid / pgid クエスト081〜100 TOP クエスト クエスト081〜100 [#z6bd2e28] クエスト一覧 [#q86acddd] 関連項目 [#x12cf6c7] No. クエスト名 場所 相手 内容 報酬 クエスト発生条件 081 ハンマーチャンス! エルシオン学院2F美術室 ミズッチ グビアナ地下水道に現れるジェリーマンを倒すと低確率で手に入るねばねばゼリーを渡す。 大地のかなづち ハンマースキル30以上エルシオン学院クリア後(ストーリー攻略10) 082 こうらを背負って エルシオン学院1F小部屋 メイ先生 カメのこうら(トータスアーマーは不可)を装備したキャラクターが、ラストバッターではぐれメタルにとどめをさす。ラストバッターは会心補正も必中補正もないので、イメージよりはるかに過酷。ネイルスクラッチやどくばりで確実に削り、あとは運に任せるしかない。レンジャーの秘伝書を持たせ、会心に賭けるのも有効。 ハンマーの秘伝書 ハンマースキル100クエスト081をクリア 083 弓使いの条件 エルシオン学院講堂 弓使いガルシス アサシンエミューをバードシュートで10匹倒す あらしの弓 弓スキル30以上エルシオン学院クリア後(ストーリー攻略10) 084 トップをめざせ! エルシオン学院講堂 ガルシス先生 ボストロール10匹を、さみだれうちで倒す。その後にビクトリーパンツを渡す 弓の秘伝書 弓スキル100クエスト083をクリア 085 もどれブーメラン! エルシオン学院講堂前広場 ルルズ メタルスライムをパワフルスローで1匹倒す。※「西の橋」は、かがみ石の採集ポイントのある場所にかかっている橋の事。地名としてはヤハーン湿地。イベントのあと依頼者に話しに行く。 イーグルフェザー ブーメランスキル30以上エルシオン学院クリア後(ストーリー攻略10) 086 それいけ! 洞くつ探検隊! エルシオン学院学生寮前 マリア エルシオン学院の学生寮前のマリアと会話。エルシオン学院2Fの美術室の机の下でメモ発見。海辺の洞くつでガマキャノン、サンマロウ北の洞くつでメタルハンター、魔獣の洞くつでうごくせきぞうをブーメラン系の武器で倒し手に入れた巻物3つを渡す。対象の敵が巻物を落とす確率はかなり低い(5%程度)ので気長に。 ブーメランの秘伝書 ブーメランスキル100クエスト085をクリア 087 プリスナーのお気に入り エルシオン学院学院長の隣の部屋 プリスナー先生 盾で10回ガードする。受注したまま後回しにしておけば勝手に達成している。何故かミラーアーマー等での敵の攻撃呪文の反射もガードにカウントされる。自分の守備力が高すぎてノーダメになる場合は盾ガードが発生しないので注意。また、マルチプレイのゲストが盾ガードしても無効 ホワイトシールド 盾スキル30以上エルシオン学院クリア後(ストーリー攻略10) 088 プリスナーの盾 エルシオン学院学院長の隣の部屋 プリスナー先生 キラーマシンをシールドアタックで10体倒すシールドアタックを使う味方にバイキルトをかけるか、2人以上でやるとやりやすいマルチプレイのゲストが撃破しても有効 盾の秘伝書 盾スキル100クエスト087をクリア 089 素手で戦うということ エルシオン学院講堂 クウォン先生 ガメゴンをせいけんづきで10匹倒す いかりのタトゥー 素手スキル30以上エルシオン学院クリア後(ストーリー攻略10) 090 徒手空拳の試練 エルシオン学院講堂 クウォン先生 宝の地図ダンジョンのB10F以降で装備品を何も身に着けずに魔物を通常攻撃で50匹倒すB10F以降になるダンジョンは大体レベル45〜50以上。これくらいになると通常のフィールドに出ない魔物も出るので油断は禁物。出現モンスター(宝の地図)を参考にして倒しやすい魔物を選ぶといい。(B10Fの出現モンスターはB1で出てくるモンスターの2ランク上)トドメをさすキャラ以外は装備をしてもいいので、無装備者を後列に回してバイキルトなどで強化して攻撃させると良い。ザオラル等で復活した敵を再び倒してもカウントされる。B10F以降であればボスも1回とカウントされる。 素手の秘伝書 素手スキル100クエスト089をクリア 091 小さな村の用心棒 ナザム村 トクゾー 怒らせた状態の敵(種類は問わない)を通常攻撃の会心の一撃で3体倒す「くちぶえ」を使い、スキル:会心率アップがついている武器でひたすら殴る会心率アップがついていても1/16程度の確率でしかないので気長攻撃すると怒ってくれる敵(ドミール火山のりゅう兵士など)を探すか同じグループで無限わきするデビルスノーなどだと多少効率が良い(「くちぶえ」役ひとり、怒ったやつから皆で攻撃。戦闘一回(アルファベット一回り)で会心3回クリア。どのアルファベットが怒っているかは「しらべる」でわかる。)戦士の必殺技の会心必中は(通常攻撃でないので)無効レンジャーの秘伝書をもって毒の沼などでHPを減らしてやるとやりやすい 戦士のよろい 戦士Lv15以上 092 3人の戦士 ナザム村 トクゾー ドミール火山のりゅう兵士を怒らせた状態にして10体倒す倒す手段は問わないのでクエスト091よりはるかに楽3Fにはりゅう兵士のシンボルしか出ないフロアがあるので、そちらでやると良い 5000G戦士の秘伝書 戦士Lv40以上クエスト091をクリア 093 タマゴの守り人 ナザム村 井戸にいるおじいさん ナザム近辺の魔物の攻撃を30回防御ダークホビット・レッドサイクロンが全体攻撃を持っているので、全員で防御していればすぐに達成できるマルチプレイのゲストが防御しても有効だがダメージを受けないとなった場合は誰でも無効 ぎょうじゃのほういにそうのころも 僧侶Lv15以上 094 慈愛の心 ナザム村 井戸にいるおじいさん 戦闘中にひん死(HPの色が オレンジ の状態)のキャラ(自身でも可)に20回ベホイムをかけるドミール火山の壁際の溶岩の上で壁に向かって歩いたりHPパサー、体当たりを利用すれば楽にHPを減らせる瀕死状態でモンスターに攻撃されるとまずいので、誰かにかばわせるか弱いモンスターと戦うとよい。マルチプレイのゲストからのベホイムは無効 そうりょの秘伝書 僧侶Lv40以上クエスト093をクリア 095 杖の妖精 ダーマ神殿 宿屋 メレ&ミリ メラで敵(種類は問わない)を10匹倒すようせいの杖は達成後返却(装備者をルイーダの酒場に預けている場合は除く)マルチプレイのゲストが撃破しても有効 まじないしの服まじょの服 魔法使いLv15以上ダーマの塔クリア後(ストーリー攻略5) 096 妖精のねがい ダーマ神殿 宿屋 メレ&ミリ ようせいの杖による通常攻撃でデスプリーストを10匹倒す倒すのは魔法使い以外でもよい杖を装備できる攻撃力の強いキャラが倒すのがベスト相手のザオラルで生き返った個体を再度倒すとその分もカウントされるマルチプレイのゲストが撃破しても有効 まほうつかいの書ようせいの杖 魔法使いLv40以上クエスト095をクリア 097 ハオチュンの試練 ダーマ神殿 ハオチュン サンマロウ北の洞窟近辺にいるリカントマムルを5体、おたけびで「やすみ」状態のまま倒す(武闘家の必殺技「一喝」でも可)おたけびが成功しても、相手に行動(「リカントマムルはこしをぬかしている!」と表示)されると、「やすみ」状態が解けてしまうのでノーカウント。リカントマムルよりも遅いキャラがおたけびを使い、成功したら次のターンにリカントマムルよりも早いキャラがとどめを刺せば簡単。 しんそくのパオ 武闘家Lv15以上ダーマの塔クリア後(ストーリー攻略5) 098 武闘家のきわみ ダーマ神殿 超天道士 通常攻撃の会心の一撃でゴーレム(ビタリ海岸・竜のつばさ地方)を10匹倒すあくまでも通常攻撃での会心の一撃で、まじん斬りなどの特技系ではカウントされないので、気長にいくか、レンジャーの秘伝書を入手してからでも遅くない ぶとうかの秘伝書 武闘家Lv40以上クエスト097をクリア 099 盗賊団の仲間入り カラコタ橋 デュリオ サンマロウ北の洞窟にいるメタルハンターから「資産家の財宝」を盗む ※通常盗めるアイテムとは別の判定 ぎぞくのジャケットぎぞくのチュニック1000G 盗賊Lv15以上 100 デュリオのカタキ討ち カラコタ橋 デュリオ カズチャ村の地下1階にいるようじゅつしから「ぬすむ」で「ムーンダイヤモンド」を盗む(※通常盗めるアイテムとは別の判定)※1階ではなく、地下1階に出現する個体なので注意カズチャ村に入って最初のテントを過ぎた辺りに地下1階への階段あり達成後にイベント発生、その後デュリオに会うと終了 とうぞくの秘伝書10000G 盗賊Lv40以上クエスト099をクリア 前のクエスト:クエスト061〜080 次のクエスト:クエスト101〜120 クエスト一覧 pgid / pgid / pgid / pgid / pgid / pgid / pgid / pgid 関連項目 pgid pgid pgid
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/395.html
ドラゴンクエストVI 幻の大地 【どらごんくえすとしっくす まぼろしのだいち】 ジャンル RPG 高解像度で見る裏を見る 対応機種 スーパーファミコン メディア 32MbitROMカートリッジ 発売元 エニックス 開発元 ハートビート 発売日 1995年12月9日 価格 11,400円(税抜) プレイ人数 1人 セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ) 判定 良作 ポイント 転職システム復活特技の台頭による呪文の価値の暴落良くも悪くも考察の余地があるストーリー粗削りながらもドラクエらしい佳作 ドラゴンクエストシリーズ 概要 ストーリー 特徴・評価点 賛否両論点 問題点 総評 その後の展開 余談 概要 ドラゴンクエストのシリーズの第6作で、リメイクを除くとSFC最後のナンバリング作品。 「発見」をテーマとする本作では(*1)、自分の住む世界と「幻の大地」を行き来しながら冒険を進める。 開発元は前作までのチュンソフトからハートビートに変更され、この作品からチュンソフトが本編シリーズに基本的に関わらなくなっている(*2)(*3)。 ストーリー 「仲間たちと共に大魔王との決戦に挑むも、返り討ちにあう」…そんな悪夢を見た主人公は、ベッドから転げ落ちて目を覚ます。 山奥の村ライフコッドに妹のターニアと暮らす主人公は、村長の依頼でふもとの町まで使いに出かけることになった。しかし、ふとした事故で主人公は「大地に開いた奇妙な大穴」に落ちてしまう。 落ちた先にあったのは、自分の住んでいた世界と同じようでいて、同じではない奇妙な世界。自分からはその世界の人々の姿も声も認識できるが、自分の姿が見える人は誰もいなかった。どうにかライフコッドへ帰り着いた主人公は、それがこの世界とは異なるもう一つの世界「幻の大地」であることを知る。 特徴・評価点 本作は過去作で好評を得た要素を取り入れながら、進化したグラフィック・操作性・BGMによって、当時のRPGの中で高いレベルの完成度を誇る作品となった。 「2つの世界」を中心とする、シリーズ屈指の広大な世界 主人公の住む世界(上の世界)とは別に「幻の大地(下の世界)」という全く同じ広さのマップが存在しており、不思議な井戸を覗きこんだり、上の世界の大穴から落ちたり、大地から伸びる階段で行き来したりする。 上の世界・下の世界は密接な間柄にあり、一方の世界で変化が起きると他方がそれに連動して変化することも多い一方、どちらの世界にも存在する同じ町の状況が正反対になっていたり、登場人物の関係性が微妙に異なったりと、繋がってはいるが同じではない2つの世界の存在がフルに活かされたシナリオとなっている。 上下の世界に関する真実と、それが明らかになるまでの過程とが丁寧に描写されており、多くのプレイヤーが予想外の展開に驚かされた。 中盤にとあるアイテムを入手することで探索できるようになる「海底」、終盤に訪れる更なる別世界も合わせると、舞台の広大さはシリーズ屈指となっている。 シナリオ進行に必須な城・町・村だけでなく、クリアのためには特に訪れる必要のない小屋やほこら等の「寄り道ポイント」も多数存在する。 その中には後述の「おまけ要素」の項で紹介するような有用な景品が獲得できる施設や、強力な装備品を購入できるお店、宝箱の存在する小ダンジョンといった攻略の一助となる施設だけでなく、メインシナリオで出会ったキャラの関係者や、2つの世界の秘密について言及する人物が住んでいたり、メインシナリオで語られなかった人物の顛末が語られたり…と本作の世界観をより深く知るためだけに存在する場所もあり、世界を探索する楽しみは非常に大きい。 本作のストーリーは中盤まではいわゆる「一本道」で進行するが、先述の海底を探索可能になるアイテムの入手後は行動範囲が大幅に広がり、以後はとある目的のために世界中を隅々まで探索してまわる作りになっている。この探索の期間はゲーム全体で見てもかなりの割合を占めており、発見に満ちた広大な世界・多数のイベント群を順不同で攻略できるため、本作の進行の自由度はシリーズの中でも高い部類に入る。 転職システム 『III』に登場した転職システムが復活。ゲーム序盤の終わりごろに「ダーマ神殿」で転職できるようになる(レベル20前後)。 今作の転職システムは、キャラのレベルはそのままに「職業毎に8段階の熟練レベル」という形式をとっている。 職業は下級職9種、上級職7種、特殊なモンスター職2種の計18種類。 上級職は下級職を複数マスターすることで転職可能になり、モンスター職への転職解放には「○○のさとり」というレアアイテムを消費する。 熟練レベルは職業に就いている状態で、弱すぎない敵相手(*4)に規定の戦闘勝利回数をこなすことで成長し、同時に熟練レベル毎に設定された呪文や特技も新たに習得する。覚えた呪文・特技は別職へ転職しても消えることはない。 職業に就くとステータスパラメータに○○%(実際は分数での補正)という形で補正がかかる。また、上級職ではその職についている間はさらにステータスが上昇したり、特殊効果が発生する。戦闘系の職業は攻撃やHPが上がり、MPなどが下がるなどの変化を見せ、非戦闘系の職業との差別化を図ることで職業ごとの個性にもなっている。 上記の仕様により、「転職解禁直後にストーリーを進めずに一気に上級職を目指す」というプレイングには、システム側が枷を掛けている。 しかし、ゲーム後半の敵相手ならば熟練度上昇限界レベルはどこでも無制限となり枷が完全に外れるため、最終的には「旨味の乏しい敵でも大抵は熟練度強化に繋がる」ゲームバランスとなる。 これらの仕様は「効率的なキャラ育成はメタル狩り一辺倒」な過去作の状況に一石を投じる試みとも言える。 今作の各仲間キャラクターは、基本的には従来シリーズと同様にレベルアップでも呪文・特技を覚えるが、レベル20程度を境に自発的な習得は打ち止めとなる。つまり、転職前ではキャラごとに個性があらかじめ設定されているが、転職可能になった先からはプレイヤー自身がキャラクターの個性を決めていくのである。 また、今回『勇者』が職業として追加された。ドラゴンクエストシリーズファンからは「『勇者』というのは選ばれた特別な存在じゃないと駄目、世の中に何人も居るのは有り得ない」と反発もあったものの、この仕様には「特別な血筋でない人やスライムの様なモンスターですら、夢見て諦めずに努力すれば勇者にだってなれる」というメッセージが込められている…らしい。 主人公のみ勇者になるための条件が緩和されており、他のキャラより勇者の資質があるという設定となっている。主人公が勇者に転職するために必要な戦闘回数は選択する職業によって差はあるが最速500回程度。これより多くの戦闘が必要なルートもあるが、それでも普通にプレイしていれば終盤には無理なく勇者になれる。 主人公以外のキャラクターの道のりは険しく、最短でも約2,300回程度となっている。 前作では終盤になると戦力外になる仲間モンスター(*5)が多かったが、キャラ格差があるとはいえ、この職業システムによって「完全に役立たず」となることはなくなった。 仲間モンスターシステム 『V』に引き続き採用。特定の条件で敵を倒すと、戦闘終了後に一定の確率で仲間にできる。仲間にできるモンスターは全18種類。 モンスターも人間キャラクターと同様に転職でき、レベル上限も前作より上がっている者が多いが、極端に低い者も散見される。 モンスターの管理は、前作に登場した「モンスターじいさん」ではなく、人間と同じ「ルイーダの酒場」に統合された。 グラフィックの進化 32メガビットと当時のSFCとしては大容量のROMを用いており、グラフィック・操作性・サウンドの品質も大きく向上した。特にグラフィックとサウンドの作り込みは前作を大きく凌駕したと高く評価されている。 今では当たり前となった、敵モンスター攻撃時のアニメーションも今作が初(*6)。 特殊な例外(*7)を除き全てのモンスターがアニメーションするがラスボスを除いて効果音は鳴らない。 これまで他のRPGでも同じ試みは散見され、また効果音は原則としてアニメと同時には乗らない簡素な演出ではあったが、有名シリーズで取り入れられたことがプレイヤーに与えた衝撃は大きい。 移動・操作性 町中やダンジョンでの移動速度が上がり、地形などに半身が引っかかっても自動で避けてくれるようになった。それに比べてワールドマップだけが『遅い』ため、町ごとの距離感等を演出することにも繋がっている。 戦闘中、前回使ったコマンドのカーソル位置が記憶されるようになった。 主人公だけの特技「おもいだす」。これはゲーム中のNPCとの会話を、Xボタンで記憶して一定数表示する会話ログ・メモのような機能で、レベルが上がると表示数が増える「もっとおもいだす」「ふかくおもいだす」と、不要な記憶を削除する「わすれる」を習得する。 SFC版発売当時はスマホはもちろんパソコンも一般家庭には少なく、つまりはインターネット上の攻略サイトは存在しなかった。公式攻略本(定価 2,000円で、上下巻)を持っていない限りは町人の情報をヒントにダンジョンを攻略する必要があったため、非常に便利な機能だった。 「とびら」コマンドが自動化され、対応している鍵を持っていれば扉に触れるだけで自動で開くようになった。後述の「ふくろ」のおかげで鍵をうっかり所持し忘れることもなくなった。 瞬間移動呪文「ルーラ」の消費MPが1と前作までの8から大幅に軽減され、移動にかかるコストが激減した。これにより広大な世界でも移動にかかるプレイヤーの負担が減り格段に遊びやすくなった。 アイテム整理 持ちきれないアイテムを入れることができる「ふくろ」が初登場、アイテム預り所まで行く必要がなくなり、 アイテム管理のわずらわしさが軽減された。以降の作品でも「ふくろ」は続投され、「預かり所」は「ゴールド銀行」というお金だけを預かる施設に変更された。 「どうぐせいり」コマンドで、全キャラクターの装備品と一部の貴重品以外をふくろに収納できるようになった。 「アイテム」コマンドから直接アイテムを装備できるようになった(前作までは「そうび」コマンドからしかできなかった)。 高品質なBGM、当時として最高級のサウンドドライバ 前作のサウンドドライバがすぎやまこういち氏からも苦言を呈されるほど低品質であった反省を踏まえ、今作ではSFCとして最高レベルの音色・音質を実現した。どの音源も臨場感たっぷりで、プレイヤーを魅了させる。 『タクティクスオウガ』の音楽を担当した崎元仁氏が編曲に参加したことにより、これまでのドラクエとは一線を画した、ベースとドラムが大活躍するロック調の曲もあり、プレイヤーの予想を良い意味で裏切った。 サウンドデザインは『イーハトーヴォ物語』でマイナーながらも一部で高い評価を得ていた多和田吏氏(*8)。 作品を効果的に演出する工夫として、全編のBGMに通して登場する共通モチーフの存在、対応した場面におけるアレンジ楽曲の活用が挙げられる。 中でも印象的なのが「悪のモチーフ」。前作でも、同名のごく短い効果音に近いメロディ(今作のものとは異なる)が用意され、クライマックスでそれをアレンジしたBGMが流れるという実験的な演出は限定的に見られた。しかし今作の「悪のモチーフ」は「ラ-ソ#-ラ-ファ」という短くシンプルな4音ながら、魔物とダンジョンに関連した全ての曲に例外なくふんだんに盛り込まれており、まさに本作の象徴ともいえるメロディになっている。アレンジは先述のロック調からオーケストラ風、宗教音楽風まできわめて幅広く、良い意味で同じ曲には聞こえず個性豊かでありながら、全編通じての世界観の統一に大きく寄与している。 町・娯楽施設といった人々が暮らすシーンも、同じ曲を多彩にアレンジして用いている。 2つあるフィールドの曲も同様。実は序盤のフィールドBGMは物語の核心に迫るネタバレになっていることが後からわかるのだが、それをそうと感じさせない見事な仕上がりになっている。 ドラクエとしては初めて、フィールドやダンジョンのBGMが流れている時にエンカウントでBGMが途切れ、戦闘後にBGMが戻った際、途切れた部分から再生されるようになった。 過去作では、戦闘後に途切れた部分からではなく最初から再生されてしまうので、BGMの序盤しか把握されず全貌を知らない人が多く、BGMの序盤以外を生かせていなかった。 今作以降、いちいち最初から再生されなくなったことで、BGMの全貌が多くのプレイヤーに把握され、BGM全体が生かせるようになった。 ただしラストダンジョンのBGMのみ、戦闘後に最初から再生されてしまう。恐らく意図しない不具合で、リメイク版では修正されている。 ラスボスに関して 本作のラスボスは強さ・ストーリーの両面で非常に印象深いものとなっている。 + ネタバレ注意 本作は職業システムによって、終盤になるにつれて特技・呪文・仲間が充実してくるためにゲームバランスは徐々に緩くなっていくが、ラスボスはそれまでのボスと比べて急に強くなり、戦闘時の難易度は歴代ラスボスの中でもトップクラスと言える。 第1形態は2つの玉を持った老人。高めの素早さから1ターンに1~3回行動をし、「激しく燃えさかる炎(*9)」「念じボール」など防御無視の全体攻撃をしてくる他、「もうどくのきり」「マホカンタ」などの搦め手も備えている。「第1形態なのだから小手調べ」といったレベルではない。 第2形態は筋骨隆々の魔人の姿となり、その攻撃力は本作最高の410。それを「バイキルト」で高め、「ルカナン」でこちらの守備力を下げ、「まわしげり」で全体攻撃してくる。ほぼ確実に先手を取る「しっぷうづき」や防御を固める「スカラ」「だいぼうぎょ」も使う。行動回数はランダム1~4回行動となっているが、3回以上の行動をしてくる確率は低いのが救い。 第3形態は巨大な顔と両手に分裂。実質的に常時3~4回行動となり、消耗したこちらのパーティーを激しい攻撃で追い詰めてくる。最大の特徴は左手がザオリクを使うということ。本体を最初に倒したり、全体攻撃を連打してHPの低い右手を最初に倒したりすると、左手が完全な状態で復活させてくるのは本作を語る上で欠かせない話(*10)。 またいずれの形態でも無属性かつ防御無視のダメージを与えてくる特技を使ってくるので、はぐれメタル(ないしはぐれメタル職をマスターさせた味方)ににおうだちさせて猛攻をやり過ごす事もできない。 演出面でも、ラストバトル中は作品中で唯一敵の行動アニメーションに合わせて効果音が鳴る仕様で、迫力が巧みに演出されている。 ストーリー上においても、人間の夢や希望を奪って侵略する、自らの脅威となる存在を次々と封印・破壊し、易々と復活させないよう強力な魔王に守護させるなど非常に狡猾に立ち振る舞う。 前作『V』同様その存在が明かされるのは終盤になるが、それまでも存在を仄めかすような描写もあり、また存在発覚後も重要人物の1人を主人公達の眼前で抹殺したり、街1つの人間を全て石や動物に変えるなどの暴虐で存在感を見せつけたりする。 そのため、ゲーム上・シナリオ上ともに非常に強力な、ドラクエシリーズでも屈指の名魔王と言えるだろう。 + ……のだが。裏ボスのネタバレ注意。 ある条件を満たして裏ボス(ダークドレアム)を倒すと「この裏ボスが一時的に味方となり主人公たちの代わりにラスボスを倒す」という特殊エンディングが見られる。その戦いぶりは「先程主人公と戦った時は思い切り手加減してやっていた」と言わんばかりに、ラスボスの全ての攻撃を全く受け付けず、その後完膚なきまでに蹂躙しつくすというもので、イベントでの一時的な仲間であることを差し引いても極悪すぎる。 なお、このイベントで撃破すると、ラスボスの台詞が変化するなど、お遊びにしては芸が細かい。 このイベントのインパクトのせいか、この裏ボスは『バトルロード』や『IX』での登場時、非常に強い魔王として『V』の裏ボスと並んで別格扱いされている。 おまけ要素 『V』で好評だったクリア後のおまけ要素として、隠しダンジョン、裏ボス、隠し職業・仲間モンスター、隠し装備などが存在する。 ちいさなメダル 『IV』『V』では所持メダルから所定の枚数を渡して景品と交換するシステムだったが、今作では一定数を集めるごとに景品が貰える累計方式となった。今作では100枚まで景品アイテムが用意されている。ちなみに総数は106枚。 今作以降は作品によって上記2つのいずれかの形式が採用されるようになる。リメイク前後で形式が変わったり、累計方式の景品を全て集め終わると交換方式に変更される作品も。 途中での名前変更 中盤以降、とある施設で「命名神マリナン」に仕える神官と会話することで、主人公および仲間の名前を任意のタイミングで変更することが出来るようになる。 さらに仲間だけでなく、なんと「ふくろ」にも好きな名前をつけることができる。 ただし、「ああああ」といった同じ文字を4つ並べただけの適当な名前や、下品でふざけた内容のキーワードを名前にしようとすると神官に警告され、それを無視して変更すると「命名神の怒りに触れた」ことになり、高額な罰金を払わないと名前を変更出来なくなる(*11)ペナルティも存在する。 また、他の仲間キャラクターや重要人物の名前は付けられないようになっている。 この命名神による名前変更は『リメイク版3』、『7』でも登場した。 ベストドレッサーコンテスト 本作より実装された新ステータス「かっこよさ」を競うコンテスト。 キャラ自身のかっこよさの値に加え、装備品や職業による補正も重要になるため、強さよりもいかにカッコよく着飾るかという新しい方向での戦略性が試される。 優勝してランクが上がるにつれて 男性のみ、女性のみ、モンスターのみといった縛りが発生するランクも出てくる。 タキシードに蝶ネクタイを合わせたりと、ボーナスポイントがもらえる装備の組み合わせを探すのも一興。 3か所のカジノ(問題点に記述あり) 前作では1か所だったものが分散され、交換できるアイテムが異なる。 遊べるゲームはスロットマシンとポーカーのみ。ナンバリング作品では最も少ない。 スライム格闘場 仲間にしたスライム系モンスター(*12)をAIで戦闘させる。 こちらは一匹で参戦だが、敵は複数。呪文特技・装備が揃わないと難易度は高い。 施設内には、パーティーをスライム系のみにした場合にだけ入れる場所がある。この場合は「ご主人様」が居ないために試合に出ることができない、施設内のスライムと会話ができるなど細かい演出もある。 賛否両論点 本作はシリーズの中でも特に評価が割れやすい作品でもあった。 ストーリーに関して ストーリーや人物像の詳細をぼかした表現を用い、解釈をプレイヤーの想像に委ねている部分が目立つ。 オープニングのドラゴン、エンディングのラストシーンなど、意味深な演出がされているにもかかわらず明確な説明がなく、意図を読みにくいシーンが少なくない。 悪く言えば世界設定が不明確なまま解釈をプレイヤーに丸投げしているともとれるが、プレイヤーによる想像の余地が広く残されているという好意的な解釈も可能。 仲間の1人であるミレーユは、エピソードがぼかされていて謎が多い。 出自の設定に関しても、弟がいるなど優遇されており掘り下げる余地が多くありそうだが、出自に関して各メンバーの中で最も不明確で最後まで謎が多いまま。 またオープニングに主人公やハッサンとともに登場しムドーに敗れているが、その後本編で初登場するまでの経緯が主人公やハッサンとは異なり最後まで不明のままである。 いずれも彼女のミステリアスなキャラクター性を補強する要素とはなっているが、他のキャラより作り込みが浅いという受け取り方もできてしまう。 道中の「おつかい」の動機が弱いものが多い。 道中での人助けはドラクエのお約束かつ醍醐味で、個々のエピソードはよくまとまっていると評される一方、今作では主人公たちが協力する必然性が薄い、すなわち導入部の練り込みがやや甘いシナリオが散見される。 特に中盤でこの傾向が強く「とりあえず行けるところに行ってみたら困っている人がいたので(時には、頼まれることすらないまま)力を貸す」というシチュエーションが複数ある。 こうした「おつかい」をクリアすることで先に進む条件が解放されることはメタ的には当然で、今作の自由度の高さの裏返しとも言えるが、物語の流れとしてやや弱く「やらされている感」を拭えない人もいた。 職業に関して 今作の職業に関しては、過去作『3』とは大きく異なるものとなっており、仕様について賛否が聞かれる部分は多かった。 熟練度稼ぎに関する仕様はわかりやすい一方、やや荒削りな部分もある。 今作では上記の通り自発的な特技の習得はLV20辺りで打ち止めとなり、人間キャラの技・呪文習得は転職システムでほぼ賄われるため、レベル上げに加えて熟練度稼ぎも非常に重要となっている。 熟練度は純粋に戦闘で勝利した回数によってのみ上昇し、経験値稼ぎにおけるメタルスライム系のような近道がない。 雑魚かボスか、格上か同格か、単体か群れかなど問わず、全て等しく戦闘勝利1回ごとに熟練度1回分の扱いである点にはやや納得いかないとする声もある。 また今作には「地域ごとに『熟練度を得られる上限のレベル』が設定されており、これを超えたキャラはそこでいくら戦っても熟練度が加算されない。」という仕様がある。 ただし、ゲーム後半のエリアではこの上限が撤廃されるため「レベルを上げ過ぎて熟練度を稼ぐ場所がなくなる」ということはない。 つまり、ダーマ神殿解放直後は、大量の経験値が入る魔物を倒してしまうと本来稼げるはずだった戦闘回数分の機会損失につながってしまうため、熟練度が上がるギリギリの地域で、できるだけ経験値を得ずに戦闘することが最高効率の熟練度稼ぎとなる。これを狙おうとするとかなり煩雑である。 この仕様の存在は作中で明言されているが、肝心の「その戦闘で熟練度が稼げたか否か」のメッセージが一切ないため、気づかないまましばらく戦っていたが一向に熟練度が上がらない…と、時間を浪費してしまったプレイヤーも多くいた。 上級職への転職条件の設定がアンバランス。 「上級職」は当該キャラが複数の下級職をマスターすることが条件で解放されるが、9つある下級職のうち「下級職1つにつき2パターンの上級職への転職を目指せるグループ」と「下級職1つから1つの上級職しか目指せないグループ」とで2分されてしまっている。 前者は「戦士・武闘家・魔法使い・僧侶」4基本職が該当し、そもそも習得特技の汎用性が高いうえ、各職業1つにつき「バトルマスター・魔法戦士・賢者・パラディン」の4上級職のうち2つへの転職を目指せる(*13)ため、育成が効率よく行える。 一方、後者は「踊り子・遊び人・盗賊・商人・魔物使い」の5基本職が該当し、踊り子+遊び人のマスターでなれるスーパースターと、盗賊+商人+魔物使いの3職マスターでなれるレンジャーしか用意されていないうえ、習得特技もニッチなものが多い。 スーパースターは最もマスターが早い(=主人公なら最速で勇者になれる)、上級職での習得特技も比較的有用、ベストドレッサーコンテストでも有利など独自のメリットを複数持つが、レンジャーは基本職の頃を含めパラメータ補正・習得特技・職業特性がどれも微妙なうえマスターにも時間がかかるという四重苦を背負っている。 初見ではどの職業が有用かは判断しづらく、職業選択を誤ったせいで本来強いはずのキャラをスタメンから外すことになったプレイヤーも少なからずいた。 職業とキャラの相性は実はバリエーションが狭く、悪い意味でプレイヤーの個性を発揮しにくい仕様。 職業ごとの能力値補正は、キャラ固有の数値に職業ごとのパーセント補正をかける仕様であり、可能な装備もキャラ依存で職業では変化しない。 本作は各キャラの素の能力値はキャラごとの差が非常に大きく、転職したとしても有利な戦い方は主にキャラの素の能力値に左右される。 そのため「力が高くMPの低いハッサンを魔法使いにする」「同じ魔法を2連発する強力な『山彦の帽子』を装備できるが、攻撃力の高い武器がなく力も低いバーバラを武闘家にする」のようにキャラの個性に反する職業選択はキャラの強みを打ち消すだけとなる。 以上より、本作の転職は一見自由度が高いようで、必ずしも選択の幅は広くない。適した職業を見定めることも攻略上の重要なポイントとなっている。 職業ごとの、戦闘での運用しやすさの格差が非常に大きい。 下級職全般に、前衛系職業以外におけるHPのマイナス補正が大きい。 特に魔法使いは「力、身の守り、最大HPが全て-40%」と強烈なマイナス補正があるが、引き換えに得られるのはわずか「MP+10%」のみ(*14)。 魔法使いが適するキャラはたいてい素のHPが低いため、そこから最大HPが更に大幅に減少すると生存しづらさに大いに直結し、魔法使いに就いたキャラを馬車の外に出すのはハードルがきわめて高くなっている。 今作は馬車内の仲間にも経験値・職業熟練度が必ず入る(*15)仕様のため、マイナス補正が大きい職業に就いているキャラはマスターするまで馬車に入れておく といった育成戦略は取りうる。 職業「魔物使い」も、戦闘中の使い勝手が非常に悪い。 モンスターを仲間にするには「魔物使い」の職業に就いたキャラを馬車から出して戦わせないとモンスターは仲間になってくれないが、この職業のスペックが著しく低い。 ステータス補正があまりに貧弱なうえ、習得する特技も実用性が低いものばかり。 また魔物使いをマスターすることでなれる上級職は、前述の不遇なレンジャーのみ。 そもそも本作の職業システムではマスターした下級職に就き続けると損をする仕様であり、特定のモンスターを仲間にしようとして戦闘を繰り返すと、魔物使いに就いたキャラの育成だけ他キャラより相対的に遅れてしまうことになる。 しかし、強い仲間モンスターほど加入に必要な魔物使いの熟練度が高く設定されており、どの敵が仲間になるかわからない初見プレイヤーが仲間モンスターをタイムリーに加入させるには、基本的に誰か一人は魔物使いで固定し、熟練度を上げ、マスター後も就かせ続ける必要がある。 ただし、ここまで挙げた扱いにくい職業の存在やアンバランスさも含めて育成、運用の戦略をトータルコーディネートすることもまた本作の戦略性、醍醐味ではある。 扱いにくい職業の存在は、有用な上級職の解放や仲間の加入に必要な代償であるとも解釈でき、必ずしも批判されるばかりではなく、作品全体でみればバランスが取れているとして受け入れる人も少なくない。 転職のユーザビリティに関する賛否。 転職にはいちいち上の世界のダーマ神殿を訪れる必要があるうえ、毎回の転職時の演出もやや冗長。 職をマスターした人は直ちに転職しなければ以後の獲得熟練度が無駄になるが、パーティ最大8人のうち誰か一人が職をマスターするたびにいちいち進行を中断してダーマ神殿へ行くのは非常に煩雑。 ボス戦などでパラメータ補正や有用な特性を得る目的で一時的に転職する戦略も気軽にはとりにくい。 この点は、同時期に双璧をなす存在であった『FF』のジョブシステムと比べると小回りが利かず不便を感じやすいと批判されがちである。 ただしこのシステムは『DQ3』の転職を世界観として引き継いでいるもので、また次作でも同じシステムとなっており、当時からこれを強く問題視する意見が主流だったとは言えず、ドラクエの世界観として受け入れていた人も決して少なくはなかった。 ゲームをはじめから開始してすぐに転職できるわけではないので「転職システムによる多彩な成長」を目的にプレイするとしばらくお預けを食らうことになる。 その他 ゲームバランスについて。本作では後半になると仲間・呪文特技の充実により徐々に難易度が下がっていくが、逆に前半の難易度はかなり歯ごたえがある。 まず最初の冒険からして、始まりの村を出たらいきなりダンジョンである。しかも、そのダンジョンではこちらは1人旅なのに対して最大で敵4匹同時出現があるため、最弱ザコのぶちスライムに敗北したプレイヤーも多かった。 最初のダンジョンの宝箱には有用な装備品が入っているが、それを取って生きて帰ってくるだけでも至難の業。 RPGに慣れたプレイヤーでない限り、初期費用で装備を整えたり、ダンジョンに入る前にレベル上げをしたりしておかないと、間違いなく全滅する。 その後も難易度が下がることはなく、次のシエーナ周辺では一人旅なのにこちらの行動を1ターン封じてくる敵が2種類も出てきたり、攻撃力が高い上に最大6匹で出現し回復までしてくる敵がいたりする。その次のトルッカではルカニ+集団戦法をかましてくる。 そして次の目的地まで超長丁場というところで、キアリーが無い段階でバブルスライムが毒を盛ってくる。「キアリーがあるからお役御免」になることが多かった毒消し草のありがたみが分かった人も多い。 その次も難易度は緩まず、ダメージの大きいヒャドやギラ、厄介なルカナンが容赦なく飛んでくる。 序盤における重要アイテムが手に入る月鏡の塔では、異様にエンカウント率が高い。 極めつけがトラウマモンスター・ストーンビースト。 地底魔城より登場するが、大半のステータスが同時期に登場する敵より軒並み高い上、何よりこの時点ではかなりの威力を持つベギラマを唱えてくるのがとにかく脅威。SFC版では同時に出現するのは最大2体となっているが、それでも2体からベギラマを2連発で受けてパーティが壊滅なんてことはザラである。他にもアストロンを唱えてこちらの通常攻撃を無効化することもある。 ムドーの島やムドー城の敵も、かなり後の敵が先取りして出てくるので手強い。そしてムドーそのものも鬼のような強さ。 …と、物語前半はとても歯ごたえのある難易度。本作が初めてのRPGだったり、あるいはRPGに不慣れなプレイヤーは、前半で投げてしまったという人も。 そして後半は徐々に難易度が下がっていくのだが、ラスボスは非常に強いので油断できない。 総合して、「本作はRPGとして歯ごたえのある難易度である」というのが一般的な認識である。 金策が限られる。 今作では終盤に価格が1個2~3万G(ゴールド)する装備品も多く売られている中、戦闘1回あたりの報酬は終盤でも3桁G程度と少なく、全モンスター最多のGを落とすのは序盤の敵…と、ややバランスを欠いている。 他の金策として商人の職業特性(戦闘での獲得G増加)や特技「あなほり」による金銭入手などもあるが、いずれも入手金額の期待値は低く、あまり実用的でない。 ただし今作は宝箱などから有用な装備品が比較的多く手に入るため、資金難でクリア困難になるほどではなく、世界の綿密な探索を行う動機づけとなっている面もある。 馬車の入れないダンジョン内において、馬車が完全に切り離されないため、外の馬車で待機している仲間が、ダンジョン内の仲間へ移動中に呪文を使えてしまうほか、馬車のメンバーも経験値や熟練度を獲得する事ができる。 今作は転職によって誰でもベホマやザオラルを覚えさせることができるため、この仕様を利用すると移動中に控えのメンバーからメインのパーティへ回復呪文を使い放題になってしまう等、ゲームバランスを大きく崩せてしまう。 「しのびあし」や「くちぶえ」「リレミト」も可能。便利なのは確かだが、極めて不自然であり違和感も強い。 ただし、経験値のみではなく熟練度によっても成長する本作では、ダンジョンで馬車を完全に切り離してしまうと、前2作以上にメインメンバーと馬車の待機メンバーの成長格差が起きてレギュラーメンバーが固定化しやすくなってしまうため、仕方の無い面もある。また、この仕様により前2作の問題点であったメインメンバーと馬車の待機メンバーの成長格差が緩和されたのも事実である。 問題点 主に職業と特技のバランスに関して批判されることが多い。 いわゆる「特技優遇・攻撃呪文冷遇」の問題 いくつかの攻撃特技は、消費MPが0であるにもかかわらず呪文と同等かそれ以上の強力な効果を持つため、攻撃呪文の存在価値が大暴落した。 その代表例が武闘家→バトルマスターの流れで習得できる格闘技系の攻撃用特技。 「武闘家」は誰でも就ける下級職だが、強力な特技を多数習得できてしまう。「まわしげり」は複数対象の攻撃で雑魚の一掃に有用で、「せいけんづき」「ばくれつけん」による強化攻撃はボス相手に有力なダメージソースとなり、いずれも高攻撃力のキャラが使えば威力は呪文以上。更にレベル依存の非物理攻撃「かまいたち」も備え、非力なキャラでも安定したダメージを出せ、強化打撃の効きにくい高守備力の相手にも通りやすい。 そして武闘家と他の特定の職業をマスターすると就ける上級職の特技も有用。戦士からの「バトルマスター」は「がんせきおとし」、僧侶からの「パラディン」では「しんくうは」と、それぞれ強力な全体攻撃技を覚える。 極めつけは特殊職業「ドラゴン」で覚えられるブレス技。 「かがやくいき」「しゃくねつ」は呪文を遙かに凌ぐ高威力なのに、これすら消費MP0。クリア後のザコ戦では「全員でドラゴンをマスターして『かがやくいき』を連発」という状態になってしまうことも珍しくない。 このような強力な特技の数々に対し、呪文はほとんどが覚えた時点で既に威力不足かつ特技で代替できる威力となってしまっており、使いどころがない。 敵全体にダメージを与える上級呪文「イオナズン(消費MP15)」ですら序盤のダンジョンに出現する無耐性の敵を一撃で倒せないことがあり(*16)、終盤の敵相手には最大HPの3分の1も削れない事もざらである。 180~200ダメージを与える最強の単体攻撃呪文「メラゾーマ(消費MP10)」も、冒険終盤には「せいけんづき」にあっさり追い抜かれる(*17)。 勇者で習得できるシリーズ通しての最強呪文「ギガデイン(消費MP15/グループ/175~225ダメージ)」は、一見するとかなり強力に思えるが、その後すぐに「ジゴスパーク(消費MP25/全体/210~290ダメージ)」や「ギガスラッシュ(消費MP20/グループ/350~410ダメージ)」という、コストパフォーマンスも威力も圧倒的に優れた特技を習得してしまうため、存在意義がほぼなくなっている。 しかも、魔法系職業はステータス補正や特性などにも恵まれていない。 下級職の魔法使いは最大HP・力・身の守りすべてが-40%補正で、後衛キャラを魔法使いにすると耐久のなさがさらに進行するし、前衛キャラでも厳しい数値となってしまう。魔法使いを極めて別の職業に就くころには習得した中級呪文はほとんど威力不足になっている。 そこから上級職になっても、魔法戦士は前述のように不遇気味な職業。もう片方の賢者は職業特性で消費MPを軽減できる(マスターすると半減)ためにお得感は出てくるが、その頃にはほぼ全ての攻撃呪文が威力不足でお役御免になっている(回復・補助呪文は別)。 よって、活躍可能な攻撃呪文は序盤にミレーユが自力で覚える「ヒャド」や、中盤に基本職「魔法使い」で覚えられる「メラミ」「イオラ」「ベギラゴン」、魔法戦士で覚える「メラゾーマ」、そして主人公がイベントで習得する「ライデイン」くらい。それも習得直後の環境の話であり、少し育つとやはりそれらもお役御免になる。 一応「やまびこのぼうし」+「メラゾーマ」という方法により、最強レベルの火力まで押し上げることは可能(*18)。 攻撃呪文冷遇になってしまった背景は「今作から敵のHPを大きくインフレさせており、特技の威力はそれに見合った数値になっているのに、攻撃呪文の威力だけなぜか過去作と同じ数値がそのまま採用されてしまっている」という説明に尽きる。 今作から使用者の攻撃力を計算式とする剣技や格闘技などが登場し、特にクリアレベルを超えてもキャラの力(攻撃力に深く関わるパラメータ)の成長が鈍くならないようになったため、味方キャラの特技による火力が大幅にインフレしてしまっている。また、それ以外にも素の威力が高い特技が多数登場している。それに合わせて敵のHPも大幅に増えているのだが、攻撃呪文の威力は過去作のまま据え置きのために威力不足になるのは自明の理。 敵も強力な特技を使用してくるため、それに合わせて味方のHPも前作までより高めになっている。一方、敵が使った場合のみ攻撃呪文の威力も前作までより上昇しているが、ブレスなど他の全体攻撃系の特技に比べるとあまり強くないのはそのまま。 もう1つ、副次的な原因として、「(特技は攻撃力やレベルの上昇によって威力が大きく上がっていくものが多いのに)呪文はレベルやステータスが上がっても、威力が上昇しない仕様のまま」なことも挙げられる。 素の威力の底上げがあったとしても、多少底上げした程度では、レベルや賢さでの威力上昇が無い限り、結局は終盤やクリア後の冒険で攻撃呪文が弱すぎになることは目に見えている。逆に素の威力を大きく上げ過ぎてしまうと、終盤のバランスは良くなっても、呪文習得直後のバランスが壊れる可能性がある。過去作に比べて冒険が進むほど敵のHPのインフレ具合が大きくなっていく本作において、この問題を上手く調整し解決するためには、呪文の威力上昇の仕様は必須であったと思われる。 たとえ素の威力は過去作と同じであっても、レベルや賢さで威力が大きく上がっていくのであれば、キャラを鍛え上げた際にそれにふさわしい高威力になり、攻撃呪文も最後まで活躍できたはずである。 説明書には、「賢さが高いと呪文の威力が上昇する」との記載がある。開発の当初ではその予定があったのかもしれないが、結局実装されなかったのが悔やまれるところ。 攻撃呪文はMPを消費して使う以上使用回数に制限があるし、回復呪文用のMPも考えると多用できない。そのため、攻撃呪文の方を高威力に、特技は低威力に調整するのが普通だろうが、これが全く逆になってしまったために起きた悲劇である。 一応、後述の「ねる」を使えばMPの問題だけは解消できる。また、1回の呪文で2回分の効果を得られる「やまびこのぼうし」を装備すれば優位性もある。 しかし、前者には「特技を使えばわざわざMPを回復する手間もいらない」「工夫しないと眠った状態で戦闘が始まってしまう」、後者には「防御力や耐性が他の頭装備より低い」「装備可能者が限られる」「入手時期は最速でもクリア直前(事前情報なしだとほぼクリア後限定)」などの問題があり、完全にはフォロー出来ていない。 その他の呪文について 補助呪文も、一部が上位互換の特技により存在意義を失っている。 特に痛いのが「メダパニ」。敵グループを混乱させるという非常に強力な呪文だが、何と消費MPが0で同様の効果を持つ「メダパニダンス」が登場してしまった。メダパニダンスは呪文ではないので、マホカンタなどで跳ね返されることも、怪しい霧で封じられることも無く、踊り封じを使ってくる敵もわずか1種類しかいないので、使えなくなる心配はほとんどない。しかも踊り子に転職すれば誰でも簡単に覚えられてしまう。 同様に、「ラリホー」も「甘い息」の完全下位互換になってしまっている。 一方で、消費MPは多いものの、より高確率で相手を眠らせる「ラリホーマ」は面目を保っている。 相手を幻惑する「マヌーサ」は、「すなけむり」「まぶしいひかり」に比べて効果の強さや持続ターン数などで差別化ができている。 「バイキルト」「スクルト」などステータス上昇系の呪文も特技にはそれに相当するものがなく、呪文の方が優位に立てている。アイテムで代用できてしまうが。 回復に関しては、呪文が特技に比べ優勢ではある。 回復特技には味方全体を回復するスーパースターの「ハッスルダンス」や、自分のHPを500ポイントも回復する勇者の「めいそう」など強力なものが存在する。だが、前者は回復呪文「ベホマラー」と比べて回復量がやや小さい上にやまびこの帽子による2回発動の対象にならず、後者は習得することが困難であるうえに自分しか回復できず、移動中に使用することができない。 任意の仲間1人のHPを完全に回復する「ベホマ」も重要。前作以前でも終盤になれば極めて重要な回復手段であったが、本作では味方のHPも過去作よりもかなりインフレしているので、尚更ベホマの存在は大きい。そして、代用できる特技は存在しない。 また、状態異常の治療や蘇生を「確実に」「移動中に」できるのは呪文だけの特権である。魔法使いを極めたキャラでも僧侶から賢者になれば回復呪文のエキスパートとして活躍できるため、完全に存在意義を失ってはいない。 一方で、一部の強力な呪文・特技の習得方法が容易すぎるため、序盤のバランスブレイカーになっている。 メラミ魔法使い☆1(1回戦うだけでOK)で習得。単体に80前後のダメージを安定して与えられる上に、消費MPは4とお手軽。転職直後では前線キャラの特技よりも強く、魔法使いの面目躍如といったところであるが、誰でもすぐ習得可能なのはさすがに手軽すぎた。複数人に一気に覚えさせることで中盤を楽に進めるテクニックは「即メラミ」「火攻め」と呼ばれるほどであった。 まわしげり武闘家☆2で習得。敵1グループを攻撃することができる。ムチやブーメラン使いと違い、元々の攻撃力の高く強力な武器が装備可能な前衛キャラも使えるため、ゼロコストの攻撃にしてはかなり強力。2体目以降は徐々にダメージは減っていくが、それでも汎用性が非常に高い。なお、名前は「蹴り」だが普通の攻撃と同じ扱いで装備している武器の攻撃力も加算される。ただし、武器の追加効果までは発動しないため、剣技等武器を使う特技との差別化は、武器の追加効果によって表現していると言える。 せいけんづき・ばくれつけん「せいけんづき」は武闘家☆5(ハッサンはイベントで習得)、「ばくれつけん」は武闘家☆8で習得。前者は岩石耐性のある敵には命中率が下がるもののダメージ2倍、後者はランダムターゲットとなるが合計でダメージ2倍。これらも武器の攻撃力が加算される。ただし、武闘家は成長が遅いのですぐに覚えられるわけではない。技の威力も上記の通りキャラの攻撃力に依存しているため、非力なキャラでも高威力を発揮できるわけではない。 ねる遊び人☆5で習得。「ねむり」状態になる代わりに、移動とともにHPとMPが回復する。本作はマップチップ1マスあたりを2歩で移動するため、ダンジョン内でも手軽にMPを満タンにできる。エリア切替後はしばらくエンカウントが発生しない仕組みなので階段付近では安全に回復できる。一応、前述したように「特技を使えばわざわざMPを回復する手間もいらない」「このように階段付近で使わないと眠った状態で戦闘が始まってしまう」などの欠点はあるが、MP切れでダンジョンを引き返すことが減るのは非常にお得。 また、こうした呪文・特技とは逆に、習得してもその時点では既に威力が低すぎて使い物にならない呪文・特技も数多く存在する。 終盤でなれるドラゴン職の序盤に覚えられるのは「ひのいき」「つめたいいき」など序盤のザコが使うようなブレス攻撃だったり、前述の魔法使いで習得できる「メラミ」の後に覚えられるのがグループに20ダメージ程度の「ギラ」だったり。 下級職で習得できる特技の中には、敵が使用する特技をそのまま引っ張ってきたために使い勝手に困るものが多い。「たいあたり(自分と相手に現HPの8割ダメージ、無効率高)」「ふしぎなおどり(敵のMP減少)」「どくのいき(毒状態は戦闘中には効果が無い)」など。 登場人物に関して バーバラの離脱と加入に関する特例扱い。 バーバラはHPなど耐久面が弱くバトルではやや使いにくいキャラクターだが、なぜかパーティから外せない。 バーバラが必要なイベントがごく一部存在するが、他キャラのイベントと同様に「連れていかなければ進行しない」という扱いも可能な範囲にとどまり、シナリオ全体を通した存在感は他の仲間と同程度。他の仲間を完全に自由に編成できる中でバーバラだけ外せない理由付けが不明確で、一部の人には足手まといに映り嫌悪の対象となってしまった。 逆に、序盤のダンジョンであるムドーの島へ突入する際はなぜかバーバラが強制離脱してしまう。 全シナリオを通して特定メンバーの強制離脱はこれが唯一の機会だが、その理由は取ってつけたように少し述べられるのみで必然性が乏しい。 前述したムドー戦の難易度もあり、このダンジョンでレベル上げをする人は多かったが、その間バーバラにだけ経験値が入らないため、ムドー戦後に他の仲間と大きなレベル差が生じてしまう。 ただし彼女はMPが高く、大ダメージを与える最強魔法「マダンテ」を唯一イベントで覚える(*19)。この魔法の専門役として「砲台」呼ばわりされることも。 仲間の一人であるテリーの、加入前後以降の扱いが異様に悪い。 加入直前のイベントで主人公達と対戦するが、そのグラフィックはなんとフィールド上のドットキャラを引き伸ばしたもの(敵が味方キャラに化ける呪文「モシャス」と同じ仕様)。単純に戦闘画面における敵のドット絵として比較してしまえばFC版『DQ1』にも劣る解像度であり、当然アニメーションもしない。そればかりか、敵一覧のウインドウに「テリー 1匹」と表示される始末。表示名は他の人間の敵も同様でありシステムの制約と理解はできるが、唐突なドット引き伸ばしと相乗効果でイベントの雰囲気を壊しており、テリーのネタキャラ扱いの下地になってしまっている。 シナリオ内で戦闘を交える人間キャラはテリー以外にも多数おり、そのほとんどは無難に人型モンスターのグラフィックの流用で対処されているが、なんとチョイ役のおっさんの敵2名にはお腹の贅肉まで丁寧に描き込まれた専用グラフィックが用意されている(*20)。彼らはいずれもシナリオでの出番の限られるチョイ役に過ぎず、「なぜチョイ役のおっさんにまともなグラフィックがあって、さんざん引っ張って登場したテリーがこの扱いなのか」と思ってしまうのも無理はない。モシャスとの整合性や容量との兼ね合いなどの事情があったかもしれないが、そうだとしても専用グラフィックを作るべきはおっさんよりテリーの方だろう。 因みに、この戦闘のBGMはボス戦闘曲である「魔物出現」。彼以外の人間との戦闘は全て通常戦闘曲の「勇気ある戦い」になっているのだが… このイベントを経ていざ加入したテリーは、一言で言って弱い。 まず、加入時の初期レベルが異常に低い。加入時期の公式攻略本で推奨されているパーティの平均レベルは約35だが、テリーの初期レベルはわずか23。 そして初期レベルが低いだけならまだしも、ステータスの成長率まで低い。 パラメータ全般が主人公やチャモロに大きく見劣りしており、レベル99のステータスは男性キャラの中で最低という体たらく。 ただし、回避率が他のキャラが64分の1なのに対して、テリーは16分の1と高い。バトルマスターの職業特性と重なって敵の攻撃を無力化しやすいという固有の長所はある。 また加入時点で上級職「バトルマスター」に就いているが、下級職でマスターしているのは「戦士」のみで、本来条件に必要なはずの「武闘家」は一切手つかずのままマスターしていない。 主人公の勇者への転職条件が緩和されているのと同様に、テリーも「戦士のマスターのみでバトルマスターになれる」という職業適性の素質を秘めていたという演出なのかもしれない。…が、実運用の観点では武闘家未経験はデメリットでしかない。先述の通り本作は武闘家で習得する攻撃特技が非常に有用なのにテリーはそれを一切持たず、☆4習得の回避率バフ技「みかわしきゃく」もないためせっかくの個性である回避性能の高さも活かしづらい。その残念さからネットでは「経歴詐称」と揶揄されることもしばしば。 それまでメインシナリオ内で主人公一行と何度も遭遇し、キザな言動を繰り返したり、強そうなモンスターを眼前で打ち倒して見せたりと、色々な「引き」を作り勿体を付けてきただけに、仲間となった後の実際の強さから来る「見かけ倒し感」は大きい。 極めつけは、テリーの同行を条件として加入する仲間キャラのドランゴが、テリー本人とは対照的に作中トップクラスの強さを持っていたこと。 テリーは「ドランゴの加入のために必要な存在だが、それが済めば用はない」ということで「ドランゴ引換券」なる不名誉なあだ名までついている。またテリーは加入時点で極めて貴重な武器防具を初期装備していることから「装備引換券」を兼ねるともいわれる。 ドランゴは「某国の王命を受けて自身を討伐しに来たテリーに圧倒され、服従した」ということになっている。この一騎打ちは主人公一行の目の前で繰り広げられ、戦闘画面と同じ特殊な専用演出まで用意され、テリーの俊敏さと強力さをこれでもかと見せつけるものとなっていた。 しかし、いざ仲間になった際の強さはドランゴのほうがテリーより圧倒的に上で、なおかつ王からの依頼は「討伐」だったにもかかわらずドランゴが実際は生きていたなど、不整合な点が多いことから「八百長」などと揶揄されるようになってしまった。 以上の要因から、テリーは「加入直後、ドランゴを仲間にするためだけに同行させられ、その後は身ぐるみを剥がされルイーダの酒場に送られそれっきり」というプレイヤーも少なくない。 重要なサブイベントであるスライム格闘場をこなすには仲間スライムのためにパーティー8枠の少なくとも1つは確保する必要があり、メインキャラ8人の少なくとも1人は酒場送りにするしかないため、育っていない彼が選ばれることが多かったという事情もある。 アモスは人間キャラであるのだが強制加入ではなく、クリアに必要でない町のイベントで仲間になる少し特異な立ち位置のキャラクターである + イベントの詳細。ネタバレ注意 このイベントの途中で、とある真実をアモス本人に告げてしまうと、イベント終了後に彼は既に街を去っており、二度と会うことができない。それ以降は仲間にすることができなくなる。仲間にしなくてもクリアはできるが、選択肢次第でここまで大きな変化が生じる時期限定イベントはシリーズ初だった。また、彼が街から去ってしまった場合の物語の展開はとても切なく後味の悪いものである。 そもそも、本作はそれまでのシリーズと比べても会話中に「はい/いいえ」の選択肢が頻繁に登場する(*21)。そのため、軽はずみに選択してしまった、もしくは反応の違いを知りたくてあえて選択してしまい、イベントが終わっていることすら気づかないプレイヤーも多かったのではないだろうか。 さらに、真実を告げる選択肢を選んでも、それに対してアモスが「またまたそんな冗談を!」とサラッと流してしまい、まだ町を去らずにそのまま普通に進行するため、その後ダンジョンをクリアしてイベントを終えるまで、もう既に取り返しの付かない状況になっている事態に気づきにくい。 ただし、イベント前後に「アモスに真実を告げてはいけない」と町の人達から釘を刺されている上に、この時の選択肢は2回も念を押され、2回とも「はい」を選択しないと彼が去る結末にはならないため、この選択肢が何か重要な分岐点であると示すヒントには一応なっていた。 また、彼のグラフィックは専用ではなく、街などに居る一般の戦士の流用である。加入が任意なのでストーリーに絡むこともなければ固有イベントもなく、ただ一緒に戦ってくれるだけの存在であるため、当然シナリオでの存在感は非常に薄い。 しかしその実力たるや、人間キャラクターの中ではかなり強い方。彼と仲間モンスター1種しか習得できない準固有の特技「へんしん」を覚えている。 加入が面倒な仲間モンスターと違って、確実に早期加入が可能な利点もある。 攻略本では、上述した戦士の汎用グラフィックを元にイメージイラストが描き起こされている。 仲間モンスターに関して 仲間にできるモンスターの種類・酒場に預けられる定員が減ってしまった。 仲間にできるモンスター18種類のうち、ルイーダの酒場に預けられるのは15匹。つまり、どう頑張っても全モンスターを同時に仲間にしてはおけない。 仲間になる確率も(一部を除いて)全体的に低めで、16分の1(=6.25%)や32分の1(=3.125%)、64分の1(=1.5625%)という確率の壁が立ちはだかる。 序盤のダンジョン「夢見の洞窟」を初めとしたいくつかのダンジョンではモンスターを仲間にできないが、この仕様についてゲーム中に一度も説明が無い。 仕様に気づきようもないまま、絶対に仲間にならない場所で無駄な戦闘を繰り返してしまったプレイヤーは多かった(*22)。 前作にも「仲間になるはずのモンスターでも、魔王の力の強い場所では仲間にならない」という設定はあったが、終盤の敵の本拠地2か所に限られていた。 サブイベントのスライム格闘場のクリアに有用な仲間モンスターである「スライムナイト」の加入時期が中盤以降まで遅れ、育成が遅れがちで日の目を見にくいという事態にも繋がった。 その他(戦闘関連) 能力値「賢さ」が何の意味も無いステータス。 説明書や公式ガイドでは「数値が高いと呪文の威力や成功率が上がる」とあるが、前述のとおり本作にそのような仕様はなく、誤った記載である。 前作では仲間モンスターの命令厳守率に辛うじて影響していたがそれもなく、次作のようなサブイベントもなく、完全に無意味な数値である。 真実の姿を映し出す「ラーのかがみ」はイベントでこそ大活躍するが、従来作にあった戦闘中のモシャス解除機能が何故か備わっていない。 今作ではモシャスを使用するカガミ系モンスターが序盤から終盤まで登場し、他の解除方法である「いてつくはどう」も習得が終盤限定のため従来作以上に需要があるはずの機能だった(*23)。 その他 序盤、主人公たちが「嘘」をつくことになるイベントがある。 ストーリー進行に必須のイベントで避けることはできないが、嘘がやむを得ないといえる必要性や正当性には乏しく、客観的に見て無理のある展開である。 主人公たちの行動は悪行でしかなく、勧善懲悪で善行を重ねるのが基本の「DQ」のイベントとしては批判が多い。 のちにこの件は大事件へと発展し、これが遠因となって後味の悪い結末を迎えたキャラもいるなど、プレイヤー的に気分の良い展開ではない。 カジノが物足りない。 本作のカジノはポーカーとスロットの2種類。『V』で初登場したスライムレースと『III』以来皆勤だったモンスター闘技場は削除された(*24)。 上記の削除された2種類は視覚的にも面白く、DQならではの独自性もあるものだったため、代替がポーカー1種類というのは寂しい。 また、今作のカジノはシリーズでも屈指の稼ぎづらさとなっており、「(別の金策手段(*25)を用いて)Gを稼いで景品分のコインに換金した方がマシ」とまで言われるほど。 今作のスロットは、リーチ時に確率で演出が起こり最後のレールに変化が起こるなど凝ったものになっているが、当たりの確立も、当たった際の配当も少なすぎて実利も楽しみも薄い。 『IV』『V』のカジノは解禁時点で作中最強クラスの装備品を景品で入手できたが、今作のカジノは世界に複数あって場所ごとに景品も異なっており、到着時点での店売りの装備品よりも強力なものが入手できる、という程度でやり込む動機にやや乏しい。 特定のイベントで装備品以外の道具が勝手に袋の中に入る仕様が、サブイベントであるベストドレッサーコンテストやスライム格闘場でも採用されている。 参加機会の多いこれらに参加するたびにアイテムの再整理が必要なのは非常に煩わしい。 アイテムの設定にミスが散見される。 代表的なものとしては「伝説の武具であるオルゴーのよろいをおしゃれなかじやで鍛えると元々あった強力な耐性が消滅する」「店売り品のたいようのおうぎが売却できない」など。 これらはDS版では修正されている。 「おもいだす」で記憶できる会話は直前に会話した人物の台詞のみという仕様上、複数の人物が連続して会話する場面は一番最後に喋った人物の台詞の部分しか記憶できない。 その前の内容を記憶できた方がクリアに有用である場面もいくらかあり、若干不便である。 総評 シナリオ進行やキャラクター育成においてシリーズ過去作にない自由度の高さを実現しているが、 ストーリー解釈の一部をプレイヤーに委ねる構造やプレイスタイルで難易度が大きく変わる仕様には賛否の意見が聞かれ、 また呪文や特技のバランス調整が不完全、仲間モンスターシステムが職業システムとやや噛み合わないなど、粗削りな面も残すこととなった。 しかし全体でみれば幅広いプレイヤー層を取り込める無難な仕上がりであり、『ドラクエ』の骨子を保ちつつ当時のRPGとして十分な高水準まで順当に進化した作品である。 アイテムの「ふくろ」、ボスの強さや演出、スピンオフに登場するキャラ…など後のシリーズ発展に寄与する要素も複数持ちあわせ、シリーズ史を語るうえでも重要な作品と言えよう。 その後の展開 上記の通り本編では何かとネタにされがちなテリーだが、その反動からか、派生や外伝作品では非常に優遇されている。 スピンオフ作品として幼少時代のテリーを主役にした『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』が発売された。 当時流行したポケモンタイプのゲームでありながら、配合システムなど独自のシステムで大ヒットを記録した。今作をきっかけに生まれた「ドラゴンクエストモンスターズ」は現在も続く人気シリーズ。この作品でテリーとミレーユを知ったという人も多い。 また、歴代ドラクエキャラが登場する『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』にも本作からはテリーだけがプレイアブルキャラとして参戦している。しかも弱かった本家と違い(むしろ設定通り?)作中屈指の強キャラという優遇っぷり。 更にその続編に当たる『ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり』にも、ハッサンと前作に続いてテリーが出演。2人が主役となるクエストも配信。 月刊少年ガンガンにて『ドラゴンクエスト 幻の大地』の題で漫画化された。作画は神崎まさおみ氏、脚本はDQシアターも手掛けるとまとあき氏。オリジナル展開が多い『ロトの紋章』や『エデンの戦士たち』に比べると、ダイジェストも多いながら原作に忠実な内容になっており、それでいて(はざまの世界を除く)ストーリーの完全補完、少年漫画らしいオリジナルのキャラ付け(やや熱血よりな主人公ボッツ、生意気お坊ちゃん風なチャモロ、ゴメちゃんを彷彿させる「キズブチ」など)、元々アクション漫画を得意とする作者と破壊マニアのアシスタントによる戦闘シーンなど見どころは多い。全10巻なので中だるみなく読める。 余談だが、作者は原作のラストシーンにどうしても納得ができず、堀井雄二氏に直談判して許可をもらい、オリジナル展開で締めたという逸話がある。 2010年1月28日にニンテンドーDSでリメイクされた。詳細は別項を参照。 2015年6月11日には上記DS版をベースにした内容のスマートフォン(iOS・Android)版も配信されている(こちらもDS版の項目を参照)。 余談 ファミ通クロスレビューでは34点と、当時既にDQブランドを確立していたことを考えると前評判はあまり高くなく、序盤の展開に関しては「平坦さにはちょっと閉口」「『ドラクエ』じゃないかとさえ思った」と酷評されていた。 Yahoo!ゲーム、DQMVBコンテンツ内での「一番思い入れのある(ナンバリング限定)主人公は?」の2010年8月から9月に行われたアンケートでは、全9作中、『VI』の主人公はビリから2番目だった。さらに同日行われた「お気に入りの(ナンバリング限定でIXとDQMB出場のみ)大魔王は?」のアンケートでは全9作品中、意外な事に『VI』の裏ボスが第3位、本来のラスボスはビリから4番目という結果に終わっている。 開発元が変更されたためか、メタルスライム系列の物理耐久力が初期作品の仕様に戻ってしまっている。 歴代のメタルスライム系列は簡単に倒されないように固くなっているのは共通だが、『II』までは守備上限値が255と低いこともあり、こちらの攻撃力が上がると普通に2ケタ台のダメージが入る。『III』と『IV』では上限値に余裕が出たので、理論上攻撃力上限の3倍以上の1023(*26)に守備力を設定して高レベルになっても通常攻撃では0か1しか出ないようにし、『V』では守備力上限値自体は低い(511)が専用処理で同じ状況にしていたが、本作では守備力999になっているだけなので、攻撃力を500以上にあげれば普通にダメージが入るようになった。なお、同じ開発元の『VII』でも同じく普通に攻撃力を上げれば十分破れる固さの仕様になっている。 『IV』『V』が一般ファンからの人気が高いキャラを輩出していったのに対し、本作はメインキャラや敵・モブキャラに2chなど一部界隈で人気を持つキャラクターが多い。 ハッサンの風貌とその強さ、期待を大きく裏切る弱さから「ドランゴ引換券」とあだ名をつけられたテリー、地底魔城のストーンビースト、裏ダンジョンのデススタッフ、しあわせの国のジャミラス、某農夫の「おりゃ クワこうげき!カマこうげき!!」、海底の宝物庫のキラーマジンガなど。特にキラーマジンガは未だに根強い人気を誇る。 便利ボタンと会話記憶のボタン配置が本作のみ他作品とは異なっている。 便利ボタンは『V』から導入された人との会話や宝箱や足下を調べることが1回のボタンで行えるボタン、会話記憶は前述の通り今作で導入された人の会話を心に刻み込んで見直せるメモのようなシステムである。 だが、本作の便利ボタンはYボタン、会話記憶のボタンはXボタンとなっており、特に便利ボタンは同じSFCの『V』『I・II』ではXボタンだったため、過去作の感覚で便利ボタンを使おうとしてXボタンを押してしまい特に意味のない会話を記憶してしまうということも頻発する。 今作をベースに作られたSFCリメイク版『III』では便利ボタンがXに戻り、会話記憶もYボタンに変更された(つまり本作とは配置が逆になった)。また、以降のシリーズはPS作品だとXボタンの場所にあたる△ボタンやDS以降の作品だとAボタンであったりするが、便利ボタンがYボタンに割り振られた作品は今作のみである。 なお、従来作と同じく便利ボタンはLボタンでも代用可能で、そちらはSFC作品通して共通となっているため、Lボタンを重点的に使う限りは操作の違和感は軽減される。ただし、『V』『I・II』で同様に便利ボタンとして使用できたRボタンは、今作と『III』ではワンタッチ地図に割り当てられている。 四魔王の最後の一人デュラン(前座も含む)に敗北すると、伝説の武具を全て奪われるという、ドラクエには珍しいとんでもないペナルティがある。再戦して勝てば戻っては来るのだが、すぐに再戦する場合、当然他の装備品は伝説の武具に劣るわけで((伝説の武具 より性能が高い「メタル装備」は、この段階では盾しか手に入らない。その盾の入手条件もこの段階では非常に厳しい。))、更なる苦戦は必至となる。 物議を醸したゲーム批評の堀井氏のコメント ゲーム批評にて、マスタードラゴン=バーバラを仄めかす等、賛否ある設定について言及、「バーバラがマスタードラゴン(笑)という話もあるんですよね。そこまでいっちゃうと逆にちんけになるような気がして、あえて言ってないんですよ。」…と答えている。 他にも、ミレーユが実体化していた件等も答えているが、ドラクエVIそのものが説明不足なのは意図的なものとしている。 当時の堀井雄二氏は割と物議を醸す事を言って面白がる所が多々あったので、これもその一つかと。